951話 2時間ちょっとの散歩道(普通に歩くとは言っていない)
牛がいた。
2頭いた。
雌牛2頭がそこにいた。
…いやホント何故いる?
「えっ?祓戸様が連れて来ていましたよ?」
いやどこから!?そう言えばせお姉様来てたなぁ…あれ?来て…あれ!?
「佑那、佑那。せお姉様、どうやってきたの?」
「龍田比売様と一緒にこの子達を連れてきていましたよ?」
???
マイヤに聞いてみた。
『んっとね、世界さんがパパが「一度招待した人であり協力関係にあり更には属縁繋がりの者である事、安心安全な貢ぎ物を持ってきたことを考慮して一時滞在許可を出しております』って!』
一度招待?
属縁繋がり?
うーん?………あっ、
神所でお祈りした時か!
あの時ちゃっかり混ざっていたんだな!?大人の姿で!
主神クラスの方ばかりって…そんなにいないはずだし、祓う力だったらせお姉様強いから…
じゃあ属縁って?
せお姉様は四神融合の神。故に祓戸神と名乗っている訳で…
滝神?龍神として?でも、
「龍田比売様は風神扱いで、せお姉様…というよりも瀬織津姫様は水神?扱いだったような?」
属縁は龍神のみ?
『世界さんが風水思想をここに入れて循環させているからこの周辺土地内だけに力を留めるため風で循環させて水で留めているんだって』
おうっふ…気乗風則散、界水則止の対性を以て来たのか…
でもこれって水を境にとも取れるからややこしいって、まさか…
「マイヤ、せお姉様この世界のこと、何か言ってた?」
『?水の循環が上手くできてないって。リムネーがやってるけど、今の循環だと雪崩が起きるかもって』
あー…雪山行ってないなぁ…あの雪をある程度減らさないと量が多すぎて雪崩になると。
「その事もあって専門家を呼んだってわけかぁ…世界さんが」
『パパ、世界さんと会って話した方が良いと思うな』
「会えるの!?」
『うん。パパがいないときに何度かお家にも来てるよ?あと大聖堂に毎日に来てる』
………んんんっ?
『お鼻から血を流して拝んでるよ?』
あかん…ヤンデレ世界さんが壊れてる!?
『えっとね、本当はずっとずっと側に居たいけど、この像があるから我慢できるんだって。とうといとうといって』
………世界さん。仕事してるの?いや、世界が広がっているから仕事はしていると思うんだけどさぁ…
「とりあえず、会ってこの世界について話をしないといけないよね」
『はい。来ました』
「!?」
そこに居たのは僕ぐらいの身長で黒髪で少しウェーブが掛かっている美女だった。
ただし、その目には光がない。
『友紀様のために色々全力でやり続けた結果ちょっと…』
まあ、うん。
服がヨレヨレだし、髪の毛もちょっとボサボサだし。
「とりあえず、一度お風呂入ってリフレッシュしようか」
『あっ、いえ、大丈夫です。力は有り余っているので…その力の制御に7割の処理を持って行かれているだけですから…マイヤさんとリムネーさんに助けられてます』
それ大問題だよね!?
『あの箱のおかげでこの程度で済んでいるのです…早く力の内部循環を覚えて少しでも容量を増やさないと地味に世界崩壊の危機なので…』
あ、なんかごめんなさい。滅茶苦茶ごめんなさい。
でも力を吸い尽くして世界を滅ぼした箱が世界を救っている状態って…
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