943話 首脳会談(非公式&しゃべり場)
「にゃ、う…ごめんにゃさいぃ…」
「良かれと思った一手間は?」
「かけません!」
「良かれと思ったアレンジは?」
「絶対にしません!」
「うん。みやさんはお料理上手なんだからアレンジはしないで?子ども達も美味しく食べたいだろうし。ね?」
「ふみゅぅ…」
涙目で顔を真っ赤にしているみやさんを抱きしめる。
「みやさん、手料理食べて欲しかったんでしょ?うん。良い子、良い子」
「…佑那アレ知ってる。飴と鞭ってやつだ」
「洗脳方法の1つですよねぇ…」
僕そんな酷いことしてる!?
SIDE:日本
「図らずも世界主要国のトップが集まっているので非公式会合を行おうと企画したわけですが…一言だけ言わせて欲しい。フットワーク軽すぎませんか!?」
「こんな世界だ。それくらいで無ければ物理的に引き摺り降ろされるさ」
「自分としては降りたいんですけどねぇ…」
「私も、悠々自適な生活をしたいのですがねぇ」
「そんな事よりも見てくださいよこれ」
「巫女にゃんこグッズ!?巫女様団扇!?どこで売っていたのです!?」
「うちの外相が持っていたから奪ってきた」
「と言うことは…あのマンションですか!」
「自分との話し合いを無視して大使館の連中と飯食っていたと言われてぶん殴ろうとしたら…こんなお土産を貰ったので殴れませんでしたよ。だから蹴りました」
HAHAHAHA!
「…何処がおかしいのかが分からない」
自由すぎる出だしの中、この会合に参加をした12カ国の首脳達は非公式会合を始た。
「ダンジョン消滅後の世界について…まあ、復興ありきですが元の化石燃料等に頼る世界からは脱却しなければなりませんな」
「マギトロンや魔石は今回の世界規模のダンジョン崩壊でおよそ10年分はある。が、それは国によっても違う以上な…」
「現在保護されているダンジョンはどれだけ把握できていますか?」
「うちの調査員が把握しているだけですが…全世界で72ヶ所。その内およそ50ヶ所は日本です」
「減らしましょう!」
磯部が力強く声を上げる。
「磯部総理落ち着いて…貴方の国の貴重な輸出商品ですよ?」
「そうそう。そのためにもそちらの協会の人員と戦力の増強をですね…」
「あ、総本部とは完全に決別しているのであちらの力は今後借りません」
断固拒否の構えを見せる磯部に数人の首脳が苦い顔をする。
「……あー、それはそうかも知れませんが…」
「それに地域によっては妖怪の皆様方が協力してくださるとの事なので最悪何とかなります」
磯部のトンデモ発言に全員が固まった。
「………えっ?なんですと?」
「過疎地域などでは地域の方と交流のある妖怪が手助けをしてくれるそうで…」
「日本という国は、別の世界だった?」
「巫女様がいるんだ。どんな無茶苦茶でもそれは事実なんだろうな」
「人を襲わないモンスター?それモンスターなのか?」
「現時点で6ヶ所ほど、神が入口を固定して守り、妖怪が間引きを行っています」
「何故そんな事が!?」
「…だいたい巫女様のお兄様のせいです」
OK把握。
全員の顔は等しくチベスナ顔となっていた。
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