895話 事務地獄を知らない者は幸せ(現地音声のみ)
「ナンデ!?ナンデイルノ!?」
「イヤァァァァッッ!?竹簡と木簡と書翰が消えないのぉォォォ!」
「紙媒体だから先が見えたのに電子媒体じゃらめぇぇぇぇっっ!」
「冥府の事務神様は!?事務神様を拉致すれば!」
「事務神は現世にいるよぉぉぉ!終わった!終わりが始まった!」
「…私が来ただけでなんで勝手に心折れているんですかねぇ?」
「そりゃあお前がひたすら仕事を振ってくるからだろ」
「できる仕事量しか振っていませんが?」
「お前ができる仕事量をな!?しかも変化で各方面から仕事貰っては片付けていくせいで余所がキャパシティ見誤ってオーバーワークどころか毎日がデスマーチだったよコンチクショウ!」
「秦広王がそんな事を言うなんて…反抗期ですか?」
「黙れ仕事中毒者!お前見た瞬間戦線崩壊レベルで味方の士気がだだ下がりだ!」
「いや、それは相手もですが…ほら」
「………なあ、向こうもっと酷いんだが、何やらかした?」
「いえ、ほぼ同数量仕事振っていただけなんですけどねぇ?」
「マジかぁ…閻魔王とアイツの存在が何処までも貴重だという事を改めて知ったわ」
「ああ、廣瀬さん…でしたか。凄いですね。私の何十倍働けるんでしょうかね」
「天然の化け物だからな…アレは。あっ、夜叉が死んだ」
「人に限らず夜叉も瞬間的なストレスで死ぬんですねぇ…ちょっと説得してみます」
「
「反乱者の皆さーん。私、観自在菩薩がやってきましたよー」
「………名前聞いただけで阿鼻叫喚するって…怖えな」
「貴方達は反乱を起こし自由に色々すると思いますが、その後の世界運営は原始的手法では100年も保ちませんよー。その後に運営のための書類が必要になりいつしか書類に囲まれることになりますよー」
「………エグイな。お前の口から書類と聞いただけで倒れてもがき苦しむとか」
「そして書類作成等を100年していないせいで色々忘れて適当に書いて大惨事。そしてそれを新たに書き直して清書して…あーあ、今なら現世の文明の利器があるのに竹簡や木簡でチマチマチマチマ書き写しですか~」
「いや、そこは他化自在天が支給するだろ…アプリまでは無理か?」
「因みに、敗北した場合は抽選で120名、3億年ほど私の専属アシスタントをやって貰います。これが最後の投降呼びかけでーす」
「おい?…おいおいおいおい!?奴等武器捨ててどんどん来るぞ!?」
「ウンウン。平和的解決というのは良いものです。やはり話せばわかってくれる」
「連中、1日32時間、1年は548日あるとか呟きながらやってくるんだが!?」
「あれ?知りませんでしたか?昨日と今日は繋がっているんですよ?私的には1日は36時間ですが、彼等は32時間が限界のようですね」
「1日は24時間で1年は365日だバカタレ!…お前さんは他の所にいって説得工作してこい」
「仕方ないですねぇ…これも安寧のため、はい喜んでー、の精神ですね」
「お前さん、ブラック企業を修行感覚で務めてたとか言わねぇよな!?」
「あ、ちょっと調査の一環で1年ほど務めていましたよ?そこで1日は33時間で1週間は5日しかないんだと教えられましたから。週5日出勤で正規8時間労働後はタイムカードを切って20時間サービス労働ですよ」
「お前ホントいい加減にしろよ!?それ普通扱いしたら地獄すら生ぬるくなるわ!」
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