355話 7dayPM6~鑑定って?
「ゆる姉様に伺いたいことがあります!」
「え?なにごと?」
あ、まだ目が虚ろだ…おかわりあんなにしていたのに。
「鑑定とかした時の説明文ってどうなっているんですか?」
「どうって…基本はその世界の基本情報抽出方式だね。良く言うアカシックレコードから読み取る感じ」
ほーん。
「物品に関してはそれぞれのIDチェックして基本情報と照合、変更等があれば状態部分にその変化情報を自動転記している感じ」
「手動じゃないんですね?」
「手動の場合もあるよ?かなり特殊な物か、その世界あってはならない物とかかなぁ…その場合は権限上一つ上以上の世界神がチェックするし、危険物の可能性もあるから分体隔離をして精神障壁や各種フィルターを施した上でのチェックだよ」
「それすら突破してくるような問題のある物とかは?」
暫く難しい顔をしたゆる姉様は「ああ、あった」と声を上げた。
「過去に一度だけ防壁突破して担当神を洗脳した例はあるけど、そうなった場合のための隔離だし、その場合分体は本体とは完全に切り離されているから隔離空間ごと始末かなぁ…鑑定対象もまるごとね」
怖ぁ!!
「ダンジョンがそんな危険物を無差別に解き放って以降こちら側と邪神側、双方でダンジョンは滅ぼすべしという見解で一致している。自陣に入れよう、出し抜こうとかしているみたいだけど、相手を神位に就かせるのは絶対反対…これは両者の共通見解だしね」
そう言って僕の方を見る。
「そもそも邪神って私達を意味も無く攻撃しているわけじゃ無いからね?偶にそういった連中が居るのは事実だけど、うちも似たような脳筋いるし」
「脳筋て…脳筋で神格破綻者とか多いせいで「いや、おたくこそが邪神では?」とか思ったり…」
「しょっちゅうだね!邪神側の方でも善政をしている世界とかあるし」
僕の問いかけにゆる姉様はキッパリと言い放つ。
ああ、効率よくエネルギーを摂取するための牧場ですね…
邪幼女神様のような神様も居るわけだし、そこはそれぞれなんだろう。
「邪神側は敵、悪役、中立の勢力があって私達とは全面戦争!って訳じゃ無いことはまず頭に入れていて。ただ、ダンジョンは共通の敵」
「あ、はい」
鑑定について聞いただけなのに、何故こうなった!?
「はーい始まりました神・降・臨。さっきぶりだね!でおなじみのユグドラシルと」
「メイドインジャパン!祓戸が配信するよ!」
『きちゃ!』
『さっきぶり!』
『巫女様は?』
『巫女様配信は?』
『巫女様のお姿を見ることができれば我が軍はあと2日は戦える!無補給で!』
『それって数時間前に大量に援助物資が届いただけじゃね?』
『先週から食料品等のみで軍事物資着ていませんがナニカ?』
『うわぁ…』
『うわぁ…』
『もしや戦闘ニキ?』
『ざっつらいと』
『いや戦闘せいよ』
『今は休憩中!言いつけ護る良い大人だよ!?』
「はいはい!コメント欄爆速で流れているけど、ゆーちゃんは明日から解禁だよ!それに伴って情報整理をしたいから視聴者さん達の場所と簡単な情報をみこチャンネル投稿箱に投稿よろしく!」
「投稿してくれた人から抽選で200名にみこチャンネルステッカー(貼ると半径20m空間6時間は弱破魔効果あり)をプレゼントしちゃうよ!」
二柱の神のその台詞の直後、メールボックスは万単位のメールで溢れた。
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