344話 7dayAM2~兄さんと準備完了と…事故った!?
兄さんは目を閉じて確りと味わっている。
佑那は…人に見せられない状態になっている。
「ふわあああああああぁぁぁっっ!」って叫んだあとヘナヘナと崩れてそのまま。
兄さんは確りと咀嚼して、
「うん。美味しかったぞ」
「あ、はい…これで兄さんと佑那はプラス100年生きられる…」
人には過ぎた代物かも知れないけど、何かあった時の保険は大事。
「しかしあの謎生命体はこんなものまで生成するのか…」
生成って…種なし桃だったからビックリしたけどさ…
「桃の形をした神秘の塊だがなぁ…似た物を更に上位世界で一度だけ見たが、アレは肉体蘇生だったから、それの劣化版と考えれば…それでもとんでもないな」
「白目を剥くほど美味しいってあったけど、どうなの?」
「友紀の全力スイーツ以下」
なんか厳しい判定来た!?
「うぅっ…お嫁に行けない…」
さめざめと泣く佑那に兄さんは更に追い打ちを掛けるべく口を開く。
「家族だから問題ないな。それこそお前がおね「ちょぉおおおおおっ!?」した頃も知っているわけだしな」
───流石兄さん。容赦がなさ過ぎる…でも、アウトです。
「兄さん流石に…家族と言ってもデリカシーなさ過ぎだよ」
「私友紀兄さんのお嫁さんになるから良いもんっ!」
「いや、兄弟は結婚できないからね?それと佑那はあと100年はその姿のままだし」
「……えっ?」
あ、一気に素に戻った。
「どゆこと?」
「今の桃、そう言う稀少品。やったね!これで僕と似た状態だ!」
「この…っ!友紀兄さんの合法美ショタっ!お姉さんにもみくちゃにされたり結羽人兄さんとイチャイチャしてりゃあいいんだっっ!」
なんという言葉の暴力!?
クッキーを大量に作って茶コーヒーの用意も出来ている。
協会経由で連絡が来ているから人物に問題があるわけではないだろう。
課長がここまで連れてくるとか言っていたけど、大丈夫なのかが…今更だけど。
スタジオでは相変わらずゆる姉様とせお姉様がノンストップで配信を続けている。
「ゆーちゃんに会いに来る人を予想してみよう!」
「いや僕ら知ってるし」
『神様ですからねぇ…』
『そりゃあ知ってるよね』
『でもこんな風に問題出すって事は俺等も知っている人じゃないのか?』
『家康?家康来るの!?』
『いやそれ故人んんん!』
『ミオちゃんだ!きっと巫女交代で交代式するんだ!』
「巫女交代?そんなことしたらその子即死んじゃうけどいい?」
『えっ?』
『即死とな!?』
『巫女様は至高の御方だから仕方ない』
『どちらの性別にも慣れる(誤字ではなく)素晴らしき御方だから』
『死因は神様の圧と過労ですね分かります』
『巫女様の代わりなんて務められるわけないじゃないですか!』
『なんでだよ!?』
『巫女なんて誰でも出来るんでしょ?』
「朝4時起きで祈りを籠めながら僕らのご飯を作っている。しかも50名分」
「機械化はちょっとねぇ…炊飯器くらいなら良いけど…あれ?ゆーちゃん最近お釜で炊いてね?」
「…逆行してるねぇ…」
「今朝もパンを自作していたよね?」
「………あの子は何処に向かっているのかな!?しかもその技量を異界の神に褒められるとか…まあ、材料も頭おかしい物で作ってたけど!」
『流石ゆーちゃん』
『流石巫女様w』
『流石巫女様w』
『さすみこ』
『えっ?料理人?』
『一人で毎日50人分つくって仕事もして神事もこなして配信もする巫女様です!』
『いやこの時点で人やめてねぇ?』
「「だってさー」」
ニヤニヤしながらスタジオ内から僕を見る二神。
「頬膨らますゆーちゃん可愛い」
「あまり揶揄うとご飯が白米とめざしだけになっちゃうよ」
「それは本気で勘弁してください!」
『威厳ゼロな神様w』
『神様何やってるんですかw』
『神様仕事してw』
『託児所かな?』
と、電話が鳴った。
「───はい。岩崎です」
『藤岡だ。今お見えになった。ロビーで神気に慣れてもらってからフロアに向かうので5~10分後に…いや、もう少し掛かりそうだ。酔っ払い神様…大山祇神様が出てきた。軽く事故ってる』
大山祇神様何やってるんですかぁぁぁっ!?
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