342話 6day PM5〜緊急会合、とは?
ちょっと日本政府ぅ〜…って世界中が言ってきそうな発言をゆる姉様がしてしまった件について。
僕としてはお仕事に復帰したいんですけど?
窃盗疑いは晴れてないし、偽動画も協会がなんとかしてくれているとしても、先方からなんのアクションも無い。
店舗側からは何か連絡あったかな…まあ、今はいいや。神域行こう。
SIDE:首相官邸
「どうしてこうなったっ!?」
叫ぶ総理大臣。
「まあ、日頃の行いかねぇ…お前さん、最近お参り行ってないだろ」
半ば揶揄うように言う副総理大臣。
「世界中から巫女様の謹慎解除と派兵を求められるとかどんな悪夢ですかっ!?」
「…まあ、巫女さんの無実を誰も伝えちゃいなかったって話しだしなぁ」
「問題の店も臨時休業をして棚卸をした結果、数量のあわない商品はありはしたものの、巫女様のルートにはなかったそうですし…しかしその事は伝えていないと」
ため息を吐く総理に副総理が真剣な顔をする。
「……なあ、いっそ巫女さんの所に直接行って伝えないか?」
「は?」
突然の提案に総理は「何言ってんの?コイツ」という顔を副総理に向ける。
「お前さんその顔はねぇだろうがよ…」
「……失礼。何故そんな結論に?」
「伝える序でに確かめたり要望を聞いたり色々できるだろうがよ」
「そこまで便宜を図って、国民が納得しますかね?」
「何も俺等が便宜を図るわけじゃねぇ。しかしこのご時世だ。あちらにお願いすることもあるだろうし、報告が上がっているマンションの中を見てみたいんだわ」
ふむ。と、総理は考える。
───甥を捕まえて一緒に行くか…
「分かりました。明日伺いましょう。そうでなければ延長されかねない」
「おっ?そうか。だったら俺の方から協会に連絡入れてアポ取ってもらうわ」
そう言って副総理は席を立つ。
「どちらへ?」
「手土産の一つでも持っていかなきゃ…なぁ?巫女さんにも、神様にもよ」
そう言ってそのまま出て行ってしまった。
「…」
少し思案し、懐からスマートフォンを取り出す。
「───久しぶりです。私ですが、明日、時間の方は取れますか?…いえ、巫女様に会いに行こうと思いまして…」
相手側が何か騒がしい。
「ええ、分かっています。今回の冤罪に対しての報告等ですよ。私と副総理、そして貴方の三名で行こうと思って…え?もう一人?……分かりました。では明日朝…ええ、よろしくお願いします」
通話を終え、息を吐く。
「───巫女様に会う、か…まずい。今から緊張してきた」
SIDE:箱庭神域
「んぇ?」
茶葉摘みをしていた僕はズボンの裾を引っ張られ、下を見る。
みゃーこが腕を伸ばしていた。
「どうしたの?お水欲しいの?」
そう聞いてみるが、首を横に振る。
そして金色の桃を渡された。
「んんんっ?新しいものが、できたの?」
僕の問いにみゃーこが頷く。
いや、それは…アリなのかな!?
「もらっても良いの?」
頷く。
「うん。ありがとう」
そう言いながらも念のため鑑定。
【金桃】蟠桃とは違い、不老不死ではなく若返りと完全治癒。そして代替生命(寿命のバックアップ)を得ることができる。一玉約200年の代替生命を得られ、例え殺されてもそのバックアップが身代わりとなる。白目剥いてしまうほど美味。
食べたら残機制になるの!?
そんな事を思っていたら…あと3個渡してきた。
いや、コレどうしよう…
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