第15話

 「優さんは、その女の子の好みとかは」


「・・・うーん、何だろう」


「じゃあ、髪はどんな色が好きかな?」


「うーん、基本なんでも好きだな」


「そうなんですか?」


「好みとか言われても、基本嫌いな髪型はないし」


「・・・じゃあ、その長いのと短いのは」


「それもどっちも好きだからなぁ」


 優にとって昔は元カノが全てで、好みと言われたら元カノの特徴を答えていた。


 だが、それから数年後、優は完璧に女の子への関心が減り、可愛いとは思うが好きと言う感情を失っていた。


 「じゃあ、あの私の髪型は好きですか?」


「好きだよ」


「あ、ありがとうございます」


「じゃあ、私のは?」


 横で聞いていた元カノが聞いてくる。


 「好きだよ」


「ありがとう優!!」


 二人は感謝し喜びながら思った。これはなんでも好きと答えると。

 


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