第8話

謝るタイミングをずっと探している女の子


 あの話を聞いて以降、ずっと謝ろうと思っていた。


 優に助けて貰ったのに、優を一番責めてしまったのは私だ。



 そして、謝ろうと思って跡をつけていると


 思わず、付いてきちゃったけど、本当だったんだの??



隣のクラスに転校生がやってきたことを私は聞いた。


 そして、その転校生はなんと優さんの元カノだったみたいで、初日カミングアウトして、さらに復縁を迫ったともうその話題で持ちきりだ。


 




ベンチが近いので二人の言葉が聞こえてくる。


 つか別れてるのに普通二人で食べる??


 会話が聞こえない。

 

でも表情を見るに、何か嫌そう【嫌味】と言っている


 もしかして脅されてるとか??


 優さん、私のせいでボッチになったから助けを求められる人も居ないし


 

 そして、元カノさんがベンチを立って優さんに顔を向ける。


 「だから、もう一度、本当にお願い私と付き合って」


声が大きいから私にも聞こえてきた。


 そして、優さんの返事が 気になる、なんて言ったのか気になる


 そして思わずこけてしまった。


 「あぁ、」


二人に気づかれた、


 「あ、あの」


「大丈夫?」


「だ、大丈夫です。」


「君って確か」


優さんが私に話しかけてくれる、


 まずいこのままだと変に誤解される。


 優さんにはこれ以上変に思われたくない。


  

「もしかして、話を聞いてた??」


バレてる。どうしよう、荷物的と状況的に誤魔化しが


「あ、あの優さん」


「どうしたの?」


「優のこと知ってるの?」


「私、優さんに文化祭のこと本当にごめんなさい」


「あぁ、やっぱりそのことねいいよ」


「本当ですか!!」


嬉しい!!やっと、やっと謝れた。そして許して貰えた。


 そうだ、今なら言える、


 「ありがとうございます。優さん、」


「いいよ。つか誤ったの君だけだし」


私だけ、私だけ、そうですよね。優さん私のせいで、私のせいで傷ついて、


 責任取らないと


 「あの優さん一つ話があります」


「何??」


「優さん、貴方に助けて貰った時から好きです」


「えっ??」


「えぇー!!」


やばい、元カノ居たの忘れてました。



 「ごめん、今は付き合う気はないかな」


そして、振られました。

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