二十五の日々に生まれた短歌

@kazuha_0605

二十五の日々に生まれた短歌

二十五の誕生日いま終わりゆくコンビニアイスと熱々紅茶


このタッチどこかの絵画に似てるかも色むらはみ出し青のペディキュア


じっくりと「受胎告知」を鑑賞すサイゼリヤにて特上の席


泣き帰る理不尽今日もつらかった神さまずっと未読無視だね


梅雨間近髪はうねりて風強く魔法はいつから解けていたのか


嫁してゆく友よ皐月の祝日にアイスくらいはおごらせてほし


「似合わないとしても青みピンクがいい」目を伏すあなたに捧ぐガーベラ


花束をくれし人が白小花さしてこの花はなに?とささやく


朝四時のとなりに眠る人の息人類史上孤独は続く


君の頬なでる吾が手のかさつきに頭をよぎる「恋は罪悪」


口紅のぴっとり感がいやだとか和泉式部も言ってた気がする


靴箱にクワガタ這っていたんですホコリからめて眼はつやつやで


首のすじ鎖骨浮き出るのを見やる母に祖母にも似るこの身体


ビル群のすきま一等星ひかるここはとっても酸素うすいよ


青田過ぎ山際のぼり届く風週の鬱屈取り去ってゆく


海風が眠るあなたの前髪をゆらしてゆくのを飽きず見ていた


奮発し買った入浴剤を湯へルルドの泉とはいかずとも


足元に地を這う虫らこれまでにおかした罪の多さ思った


いつの日か我と世界は分離されそれから魚嫌いになった


暗闇にうかぶ信号機の青が目に染みたから今日はおやすみ

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