エピローグ・『元』彼女に浮気されたら人生が変わった――
あの日本史に残る事件から、一ヶ月が経った。
あのあとは大変だった。警察からの事情聴取、メディアからの取材、配信サイトからのインタビュー動画の撮影。
ちゃんとあのときに配信を見てくれていた人達にも説明をしなきゃいけなかったし――
と、そんなこんなで気がついたら一ヶ月が経っていたのだ。
もちろんこの一ヶ月の間はダンジョンに行くなんてこともなく、配信をしたのも説明をしたときの一回だけ。
まぁ――説明、とは言っても別の説明配信になったんだけどな。
_______
「ちぃ〜っす。久しぶり。セイトと、」
「こんにちは、クルミですっ!」
『え』
『は?』
『わぁぃ?』
『なんで二人が一緒にいるん?』
「あ、クルミさんは俺が呼んだんだ。みんなに話したいことがあったからな。」
『話したいこと、ねぇ…、。』
『意味深がすぎる』
『まぁちょっと前に、アワ様が《セイト君のことが好きなわけじゃないからね!?》って言ってたから…、そういうことだよな。』
「うん、まぁそれはおいおいね?じゃあまずは。今回の事件について話そう――。」
あの日、起こったこと。いや、その前から着々と準備が進められてたんだよな。
今思い返してみれば怪しいことが多いし。
そんなことを細かく、視聴者さんからの質問にも答えつつ、ある時は恋華さんからの質問にも答えながら、起こったことを説明した。
そして――
「さて、全部の説明が終わったが。」
『感動した』
『あの配信の裏であんな事を言ってたなんて。』
『星斗、SSSSランクかぁ…、(白目)』
「私達、まだ1つ報告しなきゃいけないことがあるんだよねー!」
「そうだな。……えーっとみんな。俺たちは―」
「「付き合うことになりましたー!!」」
『やっぱり!!』
『やったぁ!!』
『ありがとう』
『ご祝儀【¥50000】』
『結婚式費用【¥50000】』
『888888888』
「おうおうみんなありがとうな…!」
「あ、私達付き合うことになったけど、星斗君も私も今まで通り活動はするからね!!」
『ありがとう』
『感謝』
『カップル配信も増える!?』
「あー、増えるだろうなぁ…、一緒に暮らしてるし。」
『爆弾!!』
『なんそれ』
『何なん』
『人生変わりすぎでしょ!?』
「ってことだから!把握よろなぁ〜!じゃ、これからは質問コーナーするから!何でも質問来いよ〜!!」
「え!?私も答えないとなの!?」
「クルミ、嫌なら嫌でいいから。」
「わかった、私は――」
_______
ってことがあったわけだ。んで今は、宣言通りに今までと変わらず活動していくってことで、アワ様とコラボ中!!
「でね〜!?私、合体技、やってみたかったんだぁ〜?」
「そんなんできんのか?」
「うん、やってみないことにはわかんないからね!?あ、ハートマーク作る!?」
「やめろ。俺を燃やすな」
『草』
『草』
『火炎瓶いる?』
「あ、炎魔法ね!?使うの。クルミちゃんへの思いで燃えるセイト君を作るかぁ…。」
「おい」
「あ、うそうそ、行くよ〜?」
「あ、ちょッ、!」
「せ~の、『『焔』』――」
_______
「ちゃんとコラボするのはこれが初めてだよな?セイトと、」
「ともチャンネルのともです〜!よろしく!」
……そう。俺がコラボする話をしてたのはアワ様だけじゃない。
ともさんともだ。
「んで?今日は?」
「あ、今日はですねぇ…!ともさん、文句言いませんよね?」
「うん、まぁ……」
「今日の企画はですねぇ、!『SSランクダンジョンで、無双してみた!!』です!」
『……?』
『SSランクダンジョンで、←なにするんだろう
無双してみた←は?』
『まぁ死なねぇか』
『星斗いるならダイジョブか』
「……それ、俺いる意味あるか??」
「ありますよ!さぁ行きましょ!!」
『強引だなぁ……』
『たしかにそう思うわな笑ともくんは』
「え、ちょっと待った――」
_______
「じゃあ星斗君!行こう?」
今日は恋華とのデートの日。今日行くのは付き合う前に行ってた水族館だ。
「ねぇ、?星斗君?前にここに来たときは付き合ってなかったじゃん?」
「うん、まぁ…」
「じゃあ、今日はもっと恋人っぽい事、しようね?」
「え、それって…?」
「ほら、行くよ!?」
なぁ…!?前でもなかなか恥ずかしいことしたのに、今日もっと恋人っぽい事するの!?
なぁ!!なにするんだよ――!?
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