全国同時多発的イレギュラー
第15話 再びのイレギュラー
『ブーブー』
……おい何だよ。なんで目覚ましかけてないのに携帯なってんだよ…?
うん?ちょっとスマホ見てみるか…
『星斗君、全国のBランクダンジョンで同時多発的にイレギュラーが発生した!
至急対処に協力してほしい!ひとまず、協会の本部にきてくれないか。【山野明】』
……まじで?いや、対処に協力するのはするよ、そりゃあもちろん。けどさ、今、朝の4時なんだけど。暗いよ暗いよ?
ってか明さんも大変ですね。こんな時間に対処に当たるなんて。
よしっ!とりあえず行くか。SSSランク探索者って公表してから初めてのお仕事だな。全力!
_______
「ありがとうありがとう!早速なんだが、ここの近所に2箇所イレギュラーが発生したダンジョンがあるんだ。そこに行ってくれるか?」
「はい…。えーっと?他のところは…?」
あの後超速で協会に来て、中に入るなり明さんにお仕事を頼まれたが。
え?他の場所はどうするの?俺一人だけじゃあ到底対処しきれない気がするんだけども?
「他の場所は、別のSSSランク探索者が対処してくれることになっている。もっとも、星斗君が行けない場所は、私が直接出向いて対処することになるのだが。」
「え?ダイジョブですか?」
「ああ。俺が、6人目のSSSランク探索者だからな。」
――え!?マージですか?
「え!?けど、なんで公表しなかったんですか…?」
公表、してほしかったなぁ…?まぁ興味本位ってのはあるけど。それに俺だって公表してなかったから人のことは言えないよ?
「私は協会の会長だからね。公表する必要もなく、必要なときは直接対処すればよかったんだ。それに、配信をするわけじゃあなかったからな。」
「なるほど。では、対処してきますね。」
「あぁ。健闘を祈るぞ。」
_______
ちっ…。まさかイレギュラーが起こるとは。しかも、そんなことで俺がSSSランク探索者だと公表しなきゃいけなくなっただと?
あーめんどくさい。
俺の計画は、こういうのを公表しないほうが良かったのに。
うん?いや、けど…。公表したほうがいいのか?結局この先ついていけることにつながるし。
まぁいいか。今はとりあえずイレギュラーを終わらせて、俺が協会の会長としてふさわしいと見せなければ。
_______
俺が任されたダンジョンは、家の近くの…あ!ここ恋華ときたどこじゃん。ってか俺がいっつもきてたとこ。
まーたここでイレギュラー?呪われてんじゃねぇの?まじで。
――じゃあまたゴブリンか?出てくんの。別のモンスターと戦ったりしてみたいんだけど…?
なんて呟きながら、中に入ってみると…。
いた。しっかりいました。ゴブリン。SSSランクの、ゴブリン。
「よお。お前。久しぶりだなぁ…。」
なんて言っても前の個体と別なわけだから伝わるわけないが。言ってみたくなったものは仕方ないだろ?
“ぐゔ??”
……ふっ。もうさっさと倒して次行くかぁ…。
「なぁ、お前。どうやって殺されたいんだ?選ばしてやるよ。」
“んん???”
「おお。そうかそうか。炎魔法で倒されたいんだな?わかったよ。」
――一言もそんな事を言っていないというツッコミはなしでな?
炎魔法なぁ…?『
一対多には向いていないが、今回みたいに一対一なら最強レベルの技だ。
さぁ。行こうか。
「『焔』」
と、俺が詠唱するとゴブリンの方へ巨大な火の玉が飛んでいき、そのまま焼き尽くすことに成功した。
さてと、ドロップアイテムを拾って次に行かないとなぁ…?
――なんだコレ。見たことないぞ?こんなアイテム。後で会長に渡したほうがいいな。
_______
今回からファンタジーに戻りますぅ!!
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