じっさま転生。

七星北斗(化物)

あらすじ

 何よりも、孫娘が大事だった。


 孫娘を突飛ばし、止まらないトラックから身を投げ出して庇った。


 こんなに慌てたのも、走ったのも久しぶりのことで、膝が痛いし、胸が苦しい。


 こんな老いぼれの命一つで、孫娘を助けられるなら安いものだ。


 願いが叶うなら、突飛ばしたことを謝りたい。痛かったじゃろ。


 しかしいくら待っても痛みを感じない。それどころか、体が軽い。


 ワシはもう天国にいるんじゃろうか?


 急な睡魔に襲われ、目を覚ますと。


 小さき手の平と、赤子の鳴き声に驚いた。


 なんじゃ、これがワシ?



 ~七年後


 騎士の家系であった、コル=エバ家に生まれたロンドは、貴族の娘、ノース=レン・ミカエルと対面する機会がやってきた。


 髪色は違うが、孫娘と瓜二つな顔。


 こんなことは、絶対にあり得ない。


 そしてやってきた、魔族襲撃事件。


 ミカエルは死んだ。


 そんな馬鹿なことがあるか。


 こんな世界、リセットしたい。


 その瞬間、急な睡魔に襲われ意識を失う。


 はっ?小さき手の平と、赤子の鳴き声。


 ワシの能力は「リセット」「引き継ぎ」だった。


 ワシは、ミカエルを絶対に守る。それがこの世界に生まれた意味。

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じっさま転生。 七星北斗(化物) @sitiseihokuto

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