アル
@hivimi
第0話インタビュー
”寝台特急カシオペアのチケット、ネットで高騰”
―展望スイートは100万円超も―
新北道新聞 2016年2月の記事より
”どういった商品を扱われているんですか?”
「ネットで手に入る物全部、と言ってもいいだろう。」
”ご自身がお出かけになられて直接仕入れされる事はない、と。”
「ないない。そりゃ昔はやってたよ、福袋をばらして売りに出したりとか行列に並んで手に入れたりとかさ。」
”なぜ現在は行われていあないのですか?”
「効率が良くない。行列に並ばなけりゃ手に入らない物もあるしそういう物の方が差額が大きくなることも多いさ。でもネットを眺めている方が面倒が無くて好きだね。」
”今までどのような商品を扱われてきたんですか?”
「さっきも言ったがネットで入る物は全てだよ。家電や食品。ライブのチケット、豪華列車の搭乗券。ガンプラもあったな。」
”なぜあなたは誰よりも先に入手する事が可能なんですか?”
「なぜって、予約開始される日と時間が公開されてるんだからそれに合わせりゃ簡単だろう。今はスマホで予約する奴が多いから反対に通信速度の速いPCから入れば結構な確率で購入できるって訳だ。」
”ガンプラの予約時期も公開されているんですか?”
「ガンプラは公開される大物もあるが、殆どは量販店の予約開始は同じ曜日の同じ時間だからその時間を待ち構えていれば誰でも買えるじゃないか?でもこれはオフレコで頼むよ。」
”ではお好きで転売をされていると考えて宜しいですか?”
「転売が好きなんじゃないな。もちろん高く売れてくれりゃ言う事無いがそれより本気で欲しいと考えてる奴よりも先に手に入れる優越感がたまらない。欲しいのに手に入れられない奴はどうすると思う?」
”思いつく限り答えは2つ。一つは、我慢する。もう一つは、何とか手に入れようと探します。”
「もう少しで手に入るはずだった物が目の前でかすめ取られる。我慢できる奴なんているか?」
”つまりそういった方たちをターゲットに転売を行っている、と。”
「欲しい奴に売ってやるんだ。欲しい奴はどんなに上乗せされても買うんだよ。買う奴は欲しい物が手に入る。自分は金になる。お互いにいい事しかないじゃないか。よく転売ヤーなんて蔑んだ言い方をしてる奴らがいるが、こっちに言わせりゃ手に入れられなかった負け犬の遠吠えでしかないよな。」
”しかし転売は資格が必要なのはご存じですよね?”
「資格?転売に資格なんて必要なのか?」
”はい。古物商の資格が必要です。一度誰かの所有物になった物は古物扱いになりそれらを売買するためには警察署の許可が必要になります。”
「そうなのか。じゃあ、転売してる奴は捕まるのか。」
”厳密には犯罪行為ですから逮捕される可能性は高いでしょう。”
「そう言えば捕まった奴がいるって誰か言ってたな。それで捕まったのか。でもこっちは何年もやってるし誰かの為になる事をやってるんだ。捕まるなんておかしいだろう。」
”つまりあなたの行っている転売行為は悪い事だという認識はない、と?”
「なんだお前、喧嘩売りに来たのか。そうだよ、こっちは正義の為にやってることだ。とやかく言われる筋合いはない。」
”あなたの言う正義の為に泣いているユーザーはたくさんいらっしゃるんですよ。”
「だったら同じ事をそいつらもやればいいだけじゃないか。難しい事なんて何もなんだからよ。」
(あなたの様な転売ヤーがいるから欲しい人に行き渡らないのです。それが憎しみに変わる人も世の中には居るのですよ、殺したいほどにね。)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます