黄金勇者伝説

白菜揚げたら捕まったマン

始まりの勇

第1話 配信者として、冒険者として

「…あの…初めまして…皆様」


<<おっ?新人か?>>

<<なんか息絶え絶えやな>>

<<というか真っ暗やな>>


(3人も見てくれている…あっ、しまった…映像っと…)


<<ついた…っては?>>

<<なんでそんなボロボロなん?>>

<<というか何処だ?>>


「…E級ダンジョンの…【初目の草原】です…良かった、みんなに嫌われてない…」


<<E級でそうなるか?>>

<<主は超初心者か?>>

<<雑魚か>>


「いえ、ここ最近冒険者になったとはいえ、ここら辺のモンスターではこうなりません…あと、皆さんに聞きたいのですが…」


そう言って少年 獅子神 信長ことレオンは15万もした配信用ドローンで自身が隠れている瓦礫の奥を写す。


そこには、黄金に光り輝くロボットがいた。人型であり、スリムな体型をしているが異様な雰囲気を放つそのロボットを見た3人の視聴者は


<<なんやあれ…>>

<<間違いなくE級に出ていい奴じゃないで!?>>

<<アイェェェ!?スーパーロボット!?スーパーロボットナンデ!?>>


驚愕していた。


「あれの情報を知りませんか?」


<<<<<<いや、知らん…>>>>>>


「ですよね…」


レオンは乾いた笑いをする。


<<なんであんな奴が…?>>


「わかりません、急に現れたかと思ったらミサイルをぶっ放してきて…隠れたら襲わなくなりました」(…あの呪いは配信には効果がないのか)


<<異常事態イレギュラーかい!?>>

<<最悪だろ…>>

<<逃げろ主!>>


「それが…あれが現れたら急に出入り口がなくなって…ここにいる以上隠れるか倒すしかありません…しかも、バレてます」


<<うっわ…>>

<<一応ダンジョン株式会社とギルドに伝えておいたで!>>

<<報告しても意味ないで。今はゴタゴタで対応してくれるかどうか…>>

<<やっぱり倒すしかないか…>>


「…なので、初配信になりますけど…最初で最後になってしまうかもしれません…」


レオンは息を整えて覚悟を決めると配信用ドローンをステルスにする。


「…行ってきます!」


<<ちょっ!?>>

<<おーーい!?>>

<<馬鹿!?>>


レオンは瓦礫から飛び出すと、鉄の剣を構えながら突撃した。

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