数分で読めるひろいっくふぁんたじー( )

あるまん

第1話 とりあえず前菜替わりの3本


タイトル「PTから追放だ!」


 「いいよ」

 勇者の言葉に食い気味に言った俺はぱちんと指を鳴らす。


 その瞬間……


 戦士は鎧の重さに耐えきれなくなって潰れ、


 女僧侶の肌はみるみるしわくちゃになり、


 勇者は……死んだ。


 「俺のバフで生きてただけだから仕方ないよな」

 やれやれ、といって俺は酒場を出て行った。


… … … … … … … … … …


タイトル「お前との婚約を」


 「破棄する!」


 「はい、言質戴きました。アンヌ、こちらへ」

 「はい、カトリーヌお姉さま♪」


 ……私・カトリーヌの声に反応し、馬鹿ゲフン! 第一王子だかのそばから離れる男爵令嬢・アンヌ。

 その瞬間スイッチを押すが如く右手の親指を動かす。


 ……


 その一瞬で高度36,000kmから秒速300,000km自動標準で発射されたレーザービームが王子だかがいた場所に照射され、一瞬で奴を蒸発させた。


 私は既に肉体関係にあったアンヌと熱いディープキスを交わし、

 「婚約破棄されましたし私にはもう関係ありませんわね?では私はこれにて」

 といいつつ、証拠をflac形式で録音した水晶玉を転がし、アンヌの乳房を舐り抱きつつ転移魔法でその場から消えた。


… … … … … … … … … …


タイトル「決闘を申し込む!」


 と、(略)に言われた瞬間に俺はまず俺等と観客の間に不可視のバリアフィールドを展開する。こういう対決で何より怖い(萎える)のは(略)自体より周りの制止だからだ。

 間髪入れずに遠間から爆裂魔法で(略)の下顎及び声帯を破壊する。罵倒は勿論泣き叫ぶ声すらも聴きたくない。

 その後四肢を切断し、芋虫の様に這いつくばる(略)にこれでもかと即死魔法を叩き込み、塵すらも残さぬよう痕跡を消し去る。


 この間10秒前後。思ったよりもかかってしまった。(略)が10秒も存在していた事に我ながら反省をする。

 フィールドを解除し、何事もなかったかのように闘技場を後にする。今日もいい天気だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る