私の過去。
幼稚園の時からだった。
人間という生き物を知り始めたのは。
「2列に並んでください」と言う先生の
掛け声とともに、背の低い私は1番前に立った。
「綺麗にならんでください」と言う小さな私。
そんな時にある女の子が言ったの。
「うるさい、目立ちたがり!うざいよ!
もう並んでんじゃん!」
…うん、分かってる。その通りだよね。
その時の私はなんとも言えない気持ちになって
泣きたくなって、逃げ出したくなった。
転入生だった私は他の子からしたら
よそ者で、敵だったのかもしれない。
しょうがないのかもしれないけど、
傷ついた思い出はそのまま心に穴を開けた。
小学校、中学校、大きくなっていくたびに
色んな人と出会った。
…色んな人に傷つけられた。
上手く仲良くなろうと必死になった。
話題のアイドル、流行ってる歌、
キャラ、ブランド。
なんでも合わせた。
必死に勉強した。必死に合わせた。
私を殺した。
好きな色、人、者、被っちゃいけないんだ。
その子に譲らないといけないんだ。
全部全部全部全部、完璧だった。
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