滅ビノ王

ぺるしゃむ

第1話

 私はシーナ。もうすぐ20歳になる。私は子供の頃ある2人と出会って人生が大きく変わった。その2人は私と共にこの大陸を……いやこの世を救った。大袈裟と言われるかもしれないが本当のことだ。そうそんな物語の始まりは学園に入学したあの日からだっただろうか?

 

「おーいシーナ、早く降りてきなさい」

「は〜い…」

彼女は弱々しく返事をする。この日はロベルト学園、大陸最高峰の学園に入学した日の朝だった。窓から見た外からは鳥の声が聞こえて、さらにに陽の光が差し込んでいた。

「今日もいい日だなー」

その時を表すとしたらまさしく平和である。そんな平和がまた始まろうと――

「おいシーナまだ寝てるのか!」

ドアが勢いよく開き父親が怒鳴り込んできた。びっくりしたシーナはベットの上からドスンと落ちる。

「うぐっ……」

そうあれはとても痛かった。

「全くお前はいつまで寝てるんだ!十五歳にもなって!」

そう私は十五歳だ、だからだらけて何が悪いんだ と思いつつも口では謝る。こんなことがあった後早めに準備を終えたシーナはベットに飛び込んだ。ここで私の自己紹介をしよう。こんな私でも魔法に関しては子供の頃神童とまで謳われたことがある。まぁそれなりに座学もで…きる、できるよそれくらい。ちなみに私は父親にそう言われるまで神童と謳われていたことなんて覚えていなかった。子供の頃に覚えているのは...空中に浮かぶ大きな魔法陣だった。あれは私が7歳の誕生日の日の夜だっただろうか。


 私はそれなりの貴族だったのでパーティはかなりの人が集まった。パーティは室内と屋外で行われ、ざわざわしていた。たくさんの人が来るということはたくさんプレゼントが貰えるという子供の頃の私らしい無邪気な心で楽しみにしていた。でもいつもより人が多いからか疲れて私はすぐ眠くなってしまった。内緒で誕生日パーティを1人抜け出して自分の部屋に戻ってベッドに飛び込んだ直後、突然外がさらにざわざわし始めたのだ。

「なんだ空のあれ」

「魔法陣じゃない?」

「あんな大きいの誰が作れんだよ」

空に魔法…陣?!シーナは光の如くベットから飛び上がり窓を開けて叫ぶようにして言った。

「空に魔法陣ってサークル8以上の人しか使えない超高位魔法?!」

その頃の私は7歳だからといっても魔法の勉強はかなりしている。だから空に魔法陣がどれだけ難しいかよくわかっているのだ。

そう言って空を見上げて……、あと何したんだっけ。

「まぁいっか、もうラベルト学園にいーこっと♪」

 シーナは軽快な足取りで家を後にした—

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