詩 記憶の彼方に探している

仲仁へび(旧:離久)

第1話



 記憶の中に 封印した


 誰がそこで微笑んでいたの?

 誰が幸せだったの?


 記憶の中に 何かあったはずだ


 なのに見つからない

 どうしても分からない


 目を見張った

 目をこらした


 それでもすりぬけていく


 走って 見つけた傍から触れようとした

 近寄って 捕まえようと 手を伸ばしたのに


 どうして 何もなかったかのように 消えてしまうんだ


 こんなにも求めているのに

 こんなにも必要としているのに



「ストーリー」

 彼は記憶喪失だった。

 自分の記憶を取り戻したい。

 そう思っているけれど。

 記憶の断片は、彼の手に触れてはくれない。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩 記憶の彼方に探している 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ