私は小説家になれると思ってた

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私は小説家になれると思ってた。

アイドルにもなれると思ってたし、スーパー営業マンにもなれると思ってたし、ピアニストにもなれると思ってたし、料理家にもなれると思ってたし、スポーツ選手にもなれると思ってた。

なんでもやってみればできると思ってたし、実際にできてる人もいるんだから、私だって、と思ってた。

出来ないことなんてない。ただやらないだけ。

そう思って生きてきた。

新しいことに出会うことが好きだった。

自分が何にでもなれる気がして、ワクワクした。

どんな未来になるだろう。どんな人生を過ごそうか。

そんなことばかり考えて生きてた。

そんな4年前。

当たり前だと思って生きてた自由な世界から、

"社会"に足を踏み入れたあの4年前から、私の見える世界が少しずつ薄暗くなった。

誰にでもある、そんな話。