File.67 部活決め(+告知)

俺が通い始めたこの高校…永明高校は、部活が多いことでも知られている…独特な判断システムに加えて、偏差値も悪くはない…そして何より、部活の数が多くどの部活でも成績を残していることで有名だ…


この高校の野球部は夏休みにも練習があるが、週に二回は休みを入れている…俺が元々居た学校は週に一回休みがあれば良いほうだったのに…あの時は炎天下の中でこんなに練習をする意味があったのか?と思ったこともあったけど、自分の好きなスポーツだったから…その一心で耐えることが出来た…


正直あの事件がなかったら今もあの高校で、必死に勉強して炎天下の中で校庭なんかで野球をしていると思うと馬鹿らしく思えてきてしまった…あの事件が起きる前までは野球にだって熱意があったし、何より甲子園にも出たいって思っていた…


告白してくれる子も居たけど、当時はそんな事を考えているのが億劫だったから断ってしまっていた…でも正直彼女は居なくてよかったと思っている…だって、もし居たら俺の事を信じてくれていなかったかも知れない…高校から知り合った人のほうが多い中で、家族すら信じてくれなかったのに俺のことを信じてくれるほど優しい人は居ないだろう…


だから、告白してくれた人たちには申し訳ない気持ちを持ちながらも断っていた…なんなら俺の事を恨んでたんじゃないかな…『私は思いを伝えたのに…なんで断るの?』みたいな感じで…それで俺が事件に巻き込まれて若干喜んでたんじゃないかって思う…自分が告白した人が事件に巻き込まれて困っている…皆が批判している中…色んなことができるじゃないか…


事件に巻き込まれて、心が乱れている中で信じてくれる人が居たら嬉しいだろうし、その人と一緒に居たいと思うかも知れない…でも実際俺のことを利用しようとしたやつが居たからな…本当に…


早々にあの家を出たが、魁兄の家についてからもスマホで度々連絡が来ていた…その殆どが、俺に対する罵詈雑言だった…無言でスクリーンショットをして今もフォルダに残っている…消す日は来ないかも知れない…


俺が勝手にいなくなれば、家族からも当然連絡が来ていたわけで…その殆どが何処に行っているのかは知らないけど、さっさと死ねって感じだった…流石に怒りが湧いたが何故かその怒りも数秒としない内に収まってしまったんだよな…本当に謎だ…


この学校に入ってからは、頭が痛くなるようなことも殆どないし…何より先生もクラスの皆も俺の事を理解しようとしてくれているのが何より嬉しかった…


部活は運動部だけでも10個くらいある…それに、文化部も20個くらいあるからどんな部活に入っても活躍できるというのがこの学校の売りの一つでもある…


そして何より文化部も大会がない部活を除き、ほとんどの部活が何かしらの大会等で結果を残している…外部からの人気の理由の一つになるだろう…


周囲に住んでいる人たちからの好感も高く、度々周囲の農家さんから野菜をもらったりしていて、野菜を畑に植えたりするなどの活動も行っているらしい…この活動はまだ一度も見ることが出来てないから分からないが…


今はもう、野球をすることは絶対にない…あれほど熱意を注いで練習をして、夜中まで自分の体を鍛えていたけど…それでも…やりたくなくなった…野球をしている人には申し訳ないけど、自分が上達するのが早いのは知っていた…けどそれと同時に周りから人が離れていった…同期は皆俺のことを避けていたし…先輩たちもあまり俺と一緒に練習をしたくないみたいな表情で居るときが多かった…


当時の監督もなにか企んでいるような顔をずっとしていたし…正直野球にあまりいいイメージを持てなくなっていた…別にプロの選手が嫌いとかそういうわけではない…


運動部じゃなくて文化部にでも入ろうかな…落ち着いてできる感じの…


俺は長期休暇に向けてレポートを作成しつつ、何の部活に入るか考えていた…最終的には文化部に入ることを決めた…





〜告知〜

皆様今日も見てくれてありがとうございます!!

新しい小説の題名は、『余命半年と宣告された俺の話』です!!

半年なので180話くらいまでは書くつもりです!!(一日一話でいくかも?)




〜あらすじ〜

俺は今年の春に高校生に進学した…家族の支えもあって受験では普段以上の成績を叩き出し、県内でも屈指の名門校に入ることが出来た…


名門校に入ることが出来て苦労することもあったが、小テストは常に満点をとり、最初で緊張した期末テストでも、上位の成績を収めることに成功した…そして沢山の友だちを作ることも出来て、何もかも順風満帆な生活を送っていた…この幸せがずっと続くと信じていた…


しかし、俺は体育の授業の最中に、原因不明の頭痛に襲われ倒れてしまう…そして医者にこう宣告された…


『君に残されている時間はだ』と…






あらすじで読んでみたいと思った方は、是非応援コメントにてお待ちしております!!作る励みになるのでよろしくお願いします!!




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