File.65 帰宅

俺は美紀さんと一緒に家に帰ってきた…


「翔太おかえり!!学校はどうだった?」


「いつもどおり楽しかったよ?でも帰っている途中になんか意識を失っちゃったって聞いたんだよね…」


「大丈夫なのかい?心配だな…」


「魁戸さん…ちょっとお話があるんですが…よろしいですか?」


「良いよ?」


「今日は翔太くんと一緒に帰ってきてたんですけど…その時に翔太くんの妹が…」


「!!もしかして、また彼の前に…」


「はい…連絡が来ているならともかく、恐らく連絡が来ていないだろうなと思って…報告はしておこうと思って…」


「はぁ…妹さんが翔太のことを思っているのは知ってるし、別に会うのを禁じているわけじゃないんだ…せめて会いたいなら、連絡をして翔太に会う覚悟をしてもらいたいんだ…本人が会いたくないならそこで拒絶すればいいだけだから…」


「…こういうのもあれなんですけど…妹さんも、翔太くんのことが好きなんでしょうね…何があったかなんて私にはわからないですけど、翔太くんのことを少なからず思っているんじゃないでしょうか…」


「俺も数回会ったことがあるからな…何となくは感じてたんだ…俺が翔太の話をすると目の色が変わったと言うか…それ以外の話だとあまり興味を持たずに、何処かに行ってしまうことが多かったのだが…」


「確か一度、勝手に会いに来た時に注意しましたよね?」


「そうだよ…あの時に結構強めに怒ったはずなんだけどね…それに俺はと言っているのではなく、会うなら事前に連絡をして欲しいと言っているだけなんだけどな…」


「今後どうしたら良いんですかね…これ以降、連絡無しで接触しないでほしいです…翔太君、妹さんのこと目にしただけで倒れそうになってましたから…」


「そうか…」


「ここからはちょっとあれなんですけど…翔太さんって多重人格ってやつなんですか?」


「あぁ…そうなのかもしれない…医者からも一度言われていたからな…」


「そうなんですか…私も初めて会ったんですけど、だって言ってました」


「怒りの象徴?どういうことだい?」


「一度倒れた後に、起き上がって…その時に妹さんと会話していた人格の方ですね…あまりきくことが出来なかったんですけど、翔太さんが怒りを感じる時にそれを制御するって感じだと思います…恐らく他にも人格はいらっしゃると思います…」


「今度翔太にその話をしてみようかな…悪い人格が居なければ良いのだが…」


「悪い人格ってどういうことですか?」


「その昔、ビリー・ミリガンという人物が居てね…その事件を知るものは少ないかも知れないが、この事件は日本でも話題になったものだ…当時を知っているわけではないから、詳しく語ることは出来ないけどね?」


「そうなんですね…」


事件の概要はこうだ…ビリーは、1977年に、オハイオ州立大学キャンパス内にて、3人の女性に対する連続強姦および、強盗の容疑で逮捕された。そして、裁判の計画を進める中、弁護士との打ち合わせの際に自分はビリーではなく、ビリーは今眠っていると証言する。


ビリーの担当弁護士となったジュディ・スティーヴンスンは不信を持ち、接見を通して彼の異常性に気付く。裁判を受けられる能力に疑問を持ったジュディは、検事や精神科医などを呼ぶ。


その後の調査により彼は、ビリー(基本的人格)、デイヴィッド、ダニー、トミー、アレン、同性愛者のアダラナ(女性人格)、イギリス訛りのアーサー、レイゲンなど、合計 23 人の人格を持っていることが明らかとなった。


犯罪を好む人格なども存在し、スポットと呼ばれる場所に立つ人格が体の支配権なんかを持つらしい…


「そんな事があったんですね…スポットを怒りの象徴であるその人格が乗っ取ったことで、体を動かすことが出来たってことなんでしょうかね…」


「おそらく…詳しくは言えないけどね…それじゃあ美紀ちゃんは家に帰りな?下校時刻は過ぎているからそろそろ心配するんじゃない?」


「…家の親は過保護と言っても過言ではないので…下手に遅くなると大変なことになる気がするので帰ります…翔太くんのこと頼みます!!」


俺は魁兄と美紀さんの会話を聞き取ることはあまり出来なかったが、俺のことについて話していたのは分かる…俺のまだ知らない人格が迷惑をかけてしまったのではないだろうか…そこが心配だな…








ご指摘があったので、連絡みたいのは、これからは短縮していきます!!


基本的に新規小説の案内などを行う方針で行きます。今日もしくは、明日の内に新規小説の紹介を行う方針です。


是非お楽しみに〜あらすじなんかも乗せる予定ですので、皆様の興味を惹けるように頑張っていきますよ!!


最新作を最後に載せていこうと思います!!

セーブ&ロード~スキルの力で何度でもやり直す!!~

https://kakuyomu.jp/works/16817330660921570134/episodes/16817330660923435626



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る