File.5 学校

俺はカメラの映像を確認することにした…先程まで確認できていたところまで戻り再び再生する…


「今のところは特に問題なさそうだな…まだ電話もかかってきていないし…」


カメラの映像では一応教室にたどり着き、席に座っているらしく教室の黒板が見える…そして朝の会のようなものが始まったらしい…


『え〜皆さんおはようございます。今日の授業はすべて自習になりますのでそこのところを把握しておいてください。それと菊池君はこの後職員室に来なさい。』


「クソっ…このババア完全に翔太のことを侮辱してやがる…」


確証はないが、目が笑っているように見えるのだ…まるで『事件に巻き込まれてるんだ〜』みたいな感じの眼をしているのがとても不愉快だ…


翔太のクラスメイトも恐らくだが事件のことを知っているだろう…そのせいか翔太に侮蔑の目を向けているものもいる…女子は更にひどく睨みつけているものが大多数だ…


「翔太は何も悪いことをしていない…もしこのクラスメイトたちが翔太に暴言を吐いたり、暴力をするなら…訴訟しないとな…」


翔太は侮蔑の目を向けられていることに気づいているのだろうか…加えて女子からも同じような視線を向けられていて、俺だったら怒りでおかしくなりそうだな…


翔太は教室を出たその足で職員室へと足を進めた…職員室には先生が大勢いるみたいだ…


『教頭先生、校長先生件の生徒をお連れしました。』


『ごくろう…下がってていいですよ』


『ありがとうございます…では主任も呼んできますね?』


『頼んだ…さてこちらにきたまえ…』


校長と教頭らしき人物は職員室の奥の方にある部屋を開けた…


『此処に入りなさい…話をしよう…』


翔太がその部屋に入ると学年主任と思われる体育会系っぽい人がやってきた…そして翔太を見るなりこういった…


『お前が痴漢野郎か…お前のせいでこっちに大きな迷惑がかかってるのわからないか?』


『まぁまぁ富士山先生…今はそれよりも渡すものがあるでしょう?』


『そうでしたそうでした…これを受け取れ』


俺の眼には文字が小さすぎてただの紙にしか見えないのだが…なんて書いてあるんだ?


『…これは?』


『単刀直入に言うが、君には退学してもらいたい…最も君の意見は聞かないがな』


『私は今まで真面目にこの学校で過ごしてきましたが…』


『そうだね…君は我が校を全国に広げてくれた立役者でもある…成績優秀で高い運動能力を持ち、それで持って性格も良好…更にはどんな部活でも活躍できる…野球部が初めて甲子園に行けたのもひとえに君のおかげだと思っていた…だから君のことは我々も評価していたのだがね…でも分かるかい?君がやったことは犯罪だ…それも卑劣な痴漢じゃないか…たとえ君がどんなに優秀でも許されない事は分かっているよね?』


『それには誤りがあります…私は痴漢をしていませんし、何より冤罪です…現在それを証明するために様々なことに取り組んでいますが…』


『菊池君…君には呆れたよ…自分の罪を認めず、その上で冤罪だというのか!!被害者女性の気持ちを考えろ!!』


『ですから先程も言いましたよね?私は痴漢をしていません…気が動転していたところがあったため、強く否定できませんでしたし校長や教頭はあの時の状況を正確に知っているわけではないでしょう?でしたら…』


『…話を聞いていれば…菊池!!お前はどこまで嘘を重ねるつもりなんだ!!お前の父親と母親から連絡があったが、家を出てどこかに行っているそうじゃないか!!』


『そうですね…家をでてどこかに行っているというのは間違いでは有りませんね…』


『それにお前の父親と母親は膨大な和解金を支払ったそうだぞ?父親は社長らしいからな…自分の会社を潰さないためにもあまり世間を騒がせたくないのだろう…』


『…そうでしょうね…俺の父親は権力に固執し、金に頭を支配されているような人なんでしょう…金で解決しようとするのはそういうところがあるからなんでしょうね…』


『お前は申し訳ないという気持ちにはならないのか?』


『…えぇだって私は痴漢をしていませんから』


『…強情だな今週中には一度親と相談して決めてこい!!』


退学届け…これはどうしようか…あんな高校に通わせても良くないことになりそうだから…この学校は制裁対象に加えよう…


俺は流石にペットショップに行くのが憚られた…こんな映像を見てからペットショップに行くのは流石に無理かもしれない…でも翔太の精神面を考えれば…行ったほうが良いよな…


「いやでも金を今はあんまり持っていないから持ってくる必要があるな…しょうがない…一度戻るか…」


俺は先輩が翔太に会えるよう調整すると共に翔太のことを迎えに行くことにした…一度あの校長や教頭と話そうかな…




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

見てくれてありがとうございます!!


こういう物語を作るのは初めてなので手探り状態ですが、今後とも頑張っていく所存ですのでよろしくお願いします!!


現在21位です!!凄いビックリしました!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る