第531話 ブラインド 🏡
山に初冠雪。寒くて遅めに到着したカフェは家族連れでかなり混んでいましたが、なんとか窓際席を確保して、いつもの作業(作句&読書)を開始。しだいに集中してざわめきも気にならなくなったころ「まぶしくないですか?」声が降って来ました。顔を上げると高校生バイトらしいスタッフさんがマスクの上の目を撓ませています。
東の通りに面した大窓のブラインドをおろしてくれて「助かります」「いえ」短い会話を交わして……。が、しばらくすると無言でブラインドが開けられ始めました。見ると三十年配のスタッフさんが少し苛立った感じで操作しています。え、閉じちゃいけなかったの? どこかで見ているはずの高校生スタッフが気の毒になりました。
🪟⛅ 🪟⛅ 🪟⛅ 🪟⛅
※あの男性スタッフさん、少し前に新人として登場したときはベテラン女性スタッフさんに一から十まで指示されていたけど、いつの間にか先輩格になっていたんだね。 こんな小さな職場空間でも緊張した力関係があるんだね。やれやれだよね~。どうかみんな仲よくね。かつての職場を思いながら、物かげの若者にエールを贈りました。
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