第511話 鑑賞 🧩



 とある句会への参加が苦痛でならなかった時期があります。新人ながら思いの丈をこめたつもりの拙句に決まって通り一遍の却下しかいただけなかったからで、ああ、またしても一顧だにされないんだろうなと思うと、正直、作句意欲が削がれました。苦闘を経たいま、ひとえに構成メンバーによると客観視できるようになりました。


 評論に「多様な読み方を許容するのが俳句」と。作者の状況を汲み取る/読み手の思いを重ねる/そこから飛躍しての独自な創作/の三点が鑑賞の要で、作者の意図を越えたダイナミックな創造が句の奥ゆきを深めると。ところで……多数決の☆◇▽、なにかによく似ていますよね。一時の得点云々より、その後の業績が問われる点も。




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※なんでもかんでも生活感に結びつけるなど、ひとつことにとらわれた鑑賞しかできないのは俳句以外の文芸に親しむ習慣がないからでは? とヨウコさんは思います。たとえば小説の世界にも拠点を置いていれば「でなければならない」という狭義など思いもよらないこと、なんでもありでこその人生だと、体感としてわかるはず。:->




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