　養鶏農家の承継問題をテーマにしたドキュメント、なんとも心打たれる好番組でした。早逝した父親に代わり十代から一家の大黒柱になり、収益効率のいいケージ飼いで家族を養って来た老父 VS 動物を狭いところに閉じこめるやり方は間違っている、これからは平飼いの時代だと主張する息子。一時は口も利かなかった父と子……。

　生き物相手に一日の休みもなく懸命に生きて来た半世紀をオール選択＆全否定されたように感じる父、持病がある老母のためにも一刻も早く事業承継して欲しいと願う息子、両者の気持ちがよくわかるだけになんともはやな。老妻の入院で老夫は引退を決意しますが、一個百五十円也の卵が順調に売れてくれるかと、心配は尽きず……。

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※いつの時代もそうかもしれませんが、子の成長に気づかない親は、子がミドル世代になっても自分がいなければ一家が成り立たないと考えがちですが、むろん、そんなことはなく、むしろ、全幅の信頼のもとに任された子は思わぬ力を発揮してくれたりするのですよね～。いうところの生涯現役の乱発は、言葉の迷惑かもしれませんね。