第306話 とある露天風呂の軒先で 🐦



 夜明けに気温が下がると傷めた胸が疼くので(残念ながら、失恋にあらず(笑))、久しぶりに街中の温泉へ出かけました。連休の初日にしては大して混雑しておらず、親子連れが数組いるだけ。昨今なんだか幼児返りしたっぽくて(笑)熱めの湯船に長くつかれないので、早々に露天風呂へ向かい、半身浴に最適な場所を確保しました。


 で、若葉がきらめく椎の木や山茶花、柏葉紫陽花など、濃淡のみどりに疲れた目を休めつつ(はい、そうです、例によって歳も考えず長編に根を詰めたので(*^。^*))ふと見やると、東屋の軒先に一羽の鳩が頻繁に出入りしています。ん? あらまあ、高い場所につくられた巣に雛鳥の丸い目がきょとん、母さんを無心に待っています。


 お腹を空かせている子どもに餌を運ぶ母さん鳥の健気なこと。一時間ほどのあいだに数十回も樹木や草むらと巣とを往復するので、もうほとんど体力の限界っぽくて。それでも近くに人の気配がすると、餌をくわえたままわざわざ離れた場所に止まって素知らぬ顔を装ったりしています。可愛くて大事で仕方がないんですね~、雛鳥が。



      🪺



 ただ、その雛鳥、けっこうな大きさに育っていまして、待ちかねてばたばた巣からはみ出すと、母さん鳥の半分近くもありそう。ねえ、ぼうやorお嬢ちゃん、そろそろ自分で採れる時期でしょう、その身体に見合う餌を運んでいたら、母さん鳥、過労で倒れてしまうかもよ~。余計なお節介をやきたくなったヨウコさんです。(´ω`*)


 ところで、事前に手足のツボを調べておいたので、爽やかな風に吹かれて半身浴をしながら、合谷ごうこくや三里などをゆっくり押してみたら、かちかちだった首や肩甲骨周辺の凝りが解れて来ました。身体が芯からあたたまったら買い物のとき打った胸の痛みも薄らぎ、リハビリにも最適な天然温泉効果をあらためて実感しました。( *´艸`)




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