第319話 生の私小説はちょっとアレかもです 🐾
ある文庫本の解説に「いま流通している本の多くは速読を前提に出版されている。めまぐるしく変わるストーリーを追って一気に読了させ、感慨に浸る余韻も与えずにつぎの本に移動させる、それが現在の出版界の仕組み」とありました。ゆえに、本書の読者はそんな風潮に流されず、ゆっくりと時間をかけて味読されたしと。(*''ω''*)
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自身がなにものでもないのに、人さまをあげつらうのはどうかと思いますが(笑)少しずつ書き進めている近代女性シリーズの資料を渉猟していると、自ずから見えて来るものがあるような気がしています。すなわち人の個性をかたちどる品性のこと。有名無名を問わず、どんな人生にも苦労はつきものですが、それをどう表現するか。
起きたことと客観的な距離を置かず、私憤をちぎって投げつけたような私小説には閉口します。仮にも人さまに読んでいただくものならば、単なる手記を一歩も二歩も脱したものであって欲しい。でなければクールな読者の共感は得られず、むしろ反発すら招きかねず、ゆえに、相当な労力を要するシリーズに加える気にはなれず……。
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