第302話 コンビニ珈琲のRとL 🏪
生真面目だけど不器用な生き方しかできない中年サラリーマンがコンビニの自販機珈琲のRとLのボタンを押し間違えて、大きな紙カップに半分しか入らなかったり、逆に、小さなカップからあふれ出て慌てたり。前者の場合は若い店員さんから「自己責任」と言われ、後者では「あ~あ、まったくもう」と叱られて後始末をされる。
そんなドラマに笑いこけながら、あれって、けっこう恐怖なんだよね~と納得するヨウコさん。画期的なシステムが登場したばかりのころ、紙カップの蓋の取り付けが中途半端で、危うく運転席にこぼしかけたり、くだんの冴えない主人公と同じく注文のサイズを間違え、どうしようと慌てていると、横から若い女性が助けてくれたり。
ああいうのをスマートにこなせる人って、人世もすいすい過不足なく渡って行かれるんだろうな。うらやましいと言えば言えるけど、なんだか無機質でつまらない感じもしないではない。うっかりとか冷や汗とか苦笑いとかの諧謔にこそ、人生の妙味がひそんでいるような気もして、廉価なのに美味なコンビニ珈琲を見直したりして。
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