第277話 自いがきらいで仕方がないとき 💊



 何十年も前のことなのについ最近の出来事のようにあざやかな夢を見て、身体中に汚泥が詰まったように感じる、そんな朝をときどき経験するヨウコさん。なぜ、あのときもっと上手な対応が出来なかったんだろう、なぜ愚かしい選択を繰り返して来たのだろう、間違えるのが人間の宿命としても、少し間違え過ぎやしなかったか……。


 心療内科医から「修正しようもない過去にとらわれていず、いまこのときを存分に楽しむべきです」と指導されても、夢の内容まで自分でコントロール出来ず、こんな自分がおめおめ生きていていいのか、そんな自己否定感をどうすればふっきれるのか方途が分からず、映画を観ようかカラオケに行こうか、それとも……とあたふた。



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 いつもですとこの辺で半ば強引な(笑)解決策を示させていただくところですが、他動的な夢由来ばかりはどうにもなりませんで、こんな自分でも生かせていただいていることに一抹の意味があるのだろうと思うようにしていつだってポジティブシンキングな太陽&時間という妙薬によるフェードアウト的な稀釈を静かに待つのみ……。




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