第191話 ひとり VS 群れのこと 👨👩👧👦
有川浩さん原作の映画『阪急電車』に、子どものPTA仲間の長年のつきあいから抜けたいのにどうしても抜けられず、心ならずも高価なランチの末席に連なっている地味な主婦が出て来ますが、ああ、あれ自分だわ~と思ったヨウコさん。声も態度も身体もでっかいボス的な女性の雌鶏めいた印象もそっくりで、怖かったな~。(^^;
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テレビニュースでどこかの地方の養護教諭たちが教室でひとりでいる子を救う模索を始めたと報じていました。遅きに失する感はありますが、まあ、よかったとしても如何なものかな「ひとりぼっち」というざらついた表現、「ひとり」でいいのでは?それにひとりの楽しさを説くのなら、群れ=圧力の弊害も同時に話して欲しいです。
人はふたり以上でいると他者の目にかたまりに映じ、それだけで脅威になること、先ごろの句誌に、立ち話に関する句が複数掲載されていたことからも察せられます。ときどき声をひそめる群れを「いやな感じね」と眺める詠み手の気持ち、よく分かります。うわさ話はするべきでないし、するなら正々堂々と行ってくださいましまし。
昨年でしたか、ある村でひとりぼっちを嗤われたと感じた青年が主婦のふたり連れを襲撃する事件が起きてから、ヨウコさんの周囲でも誘い合っての散歩や立話が激減したようです。そうして痛みを示されるまで、多弁が寡黙を圧していたことに気づかなかったとすれば、ずいぶん鈍感な話ですが、そもそも鋭敏ならそんな浅慮は……。
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