　歳相応の貫禄で（笑）めったなことでは泣かなくなりましたが、ごくたまにテレビドラマが妙に沁みることがありまして、若いヒロインに感情移入する高齢のわが身が滑稽ですが、なに、だれに迷惑をかけるでもなしと開き直って涙をあふれさせます。

　さきごろ毎週土曜に放映していた『遙かなる山の呼び声』がそういう一編でして、やむにやまれぬ過去をもつ放浪の男（阿部寛さん）と最愛の夫に先立たれてピアノに天賦の才がある息子を育てながら牛飼いをしている女（常盤貴子さん）の純愛物語。

　なんとなく往年の名画『マディソン郡の橋』（監督：クリント・イーストウッド）に舞台設定が似ていると思うせいか、互いに縛られるものを持つふたりの恋が儚く、せつなくて……というのも、いろいろなことがあって大人になった次女に「うしろ姿がメリル・ストリープに似ている」と言われた記憶があるからかも知れません。💧

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　心療内科には申し訳ないですが、どうやっても子恋から逃れられない自分なので、いまさらだれかを好きになったり、ひそかに想いを寄せたり、まして双方で想い合うことなどあり得ませんが、せめてはドラマや小説の登場人物への片恋で、セピア色の野原に輝く花すすきの群れのような銀色の華やぎを……と思ったりしています。(^-^;