第92話 美味しいもの 🍐



 毎年この時期になると、そりゃあみごとな富有柿が送られて来たものです、岐阜の取引先からヨウコさんの事業所へ。営業さんの手土産は名物の「鮎菓子」が定番で。


 西へ行くと浜松の「鰻パイ」、伊勢の「赤福」、岡山の「吉備団子」、京都の「生八つ橋」、福岡の「博多の女」、「長崎カステラ」、北へ飛んで仙台の「萩の月」、北海道「白い恋人」、南下して甲府の「信玄餅」まだまだあるけど思い出せません。



      🍊



 季節の果物のいただきものもどっさりで、年末は静岡の三ケ日みかん、九州のでこぽん、春は山形のさくらんぼ、夏秋は各地の桃・梨・葡萄・りんごが盛りだくさん。


 ほか鳥取の新米、東京の取引先の社長さんの釣果の二~三箱は月に何度もあって。

 いずれもスタッフみんなで分けて持ち帰り、各家庭の食卓をにぎわせたようです。



      🐠



 どうということもない思い出話ですが、季語では「秋果」としてまとめられることもある色とりどりの季節のくだものを見かけると、いまはむかしの感がよぎります。


 会社の解散でそれぞれの道を選んだスタッフたちからはいまだにメールや年賀状が届きますが、ダメ社長としては合わせる顔がなくて、とてもリアルには……。(^-^;




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