第7話 女書のこと 🖊️
アメリカの制作会社による現代中国のルポルタージュを観た。テーマは
男は王さま、女はその召し使いでなければ生きられなかった残酷な歴史のなかで、祖母から母へ、孫娘へと伝えられて来た中国独特の文化を初めて知り衝撃を受けた。
息を呑んだのは彼の国の暗黒の過去だけではない、その残滓がいまもなお「自分の子どもは男子一辺倒」の男性やその親たちのなかに色濃く残っている理不尽な現実。
🌏
女児と分かったとたん中絶させられた若い女性、それもじつに妊娠六か月で……。
国家施策で外で働かされる社会になった女性に重くのしかかる家事や老親の世話。
三歳児の夫と結婚させられた十八歳の妻や、親に決められた夫から殴られても泣くことも許されなかった時代との間に、どれだけの成長or差異を発見できるだろうか。
経済活動への利用が取沙汰される女書博物館長(男性)の「女性が従順でやさしく忍耐強ければ社会がうまく循環する」の発言は百年前の亡霊かと肌が粟立った。💦
毛沢東最後の妻・江青氏を筆頭に歴代権力に加担する女性は枚挙に暇がない国が、平塚らいてうさんや市川房枝さんのような女性社会活動家を生めなかった不思議。
唯一、苦難を乗り越えて来たある高齢女性の「ゆるぎないおのれを確保できれば、外からのプレッシャーに動揺せずにいられる」の呟き&尊厳ある表情が救いだった。
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