第2話

「34階層に着いたけど、あまり変化がないな……。」



「アルス様は何処にいるんだ!」


〈助けてくれー。〉


「「アルス様?」」



35階層に行くと、


「アルス様!!」


良かった……。無事だった。


「アルス様!あなたお一人ですか?」


ガクガク震えている……?


「アントス、取り敢えず外にでよう。この様子は尋常じゃないぞ!」



俺とアントスは外を目指して走った。



そして、


「外に出れた~。アルス様も無事で良かった…。」



「アルス様、何があったんですか?他の人達はどうしたんですか?」



「…………死んだ。」



「俺達がもっと早く着いていれば…。」




「ジーク、アントス、助けてくれてありがとう……。」


「アルス様……帰りましょう。皆が待ってますよ。」


「うん。」


とアルス様は頷く。






国王様が話すと


「アルス!よく無事で帰ってきた!!心配したぞ!」



「父上、ご心配をおかけしました。」



「アントス、ジーク殿、ご苦労であった。何か、欲しいものはあるか?」


と聞かれジークは、


「国王様、アントスをSランクに昇格をお願いできませんか?」


「!!ジーク!何言ってんだよ!俺がSランクなんてまだ早いだろう!」


「そうか?お前の実力はSランクになっててもおかしくないと思うぞ?」


「………」


「ふむ。ジーク殿がそこまでいうのであれば、Sランクにしよう!」



「えっ!俺が……Sランク………」


ブツブツとアントスが何か言っている。


「ジーク殿は何かあるか?」




「はい。俺が欲しいのは………」













「まさか、ジークがあんな事を言うなんて………。」



俺が、国王にお願いしたのは『自由』だった。


冒険者を引退して何もない土地をもらって自由に暮らす。

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