第23話 一行小説
巨人のくせに小人症なせいで、アルベルトは普通の人間と変わりなかった。
一行の小説があってもいい。
それは自由律俳句と呼ばれるのだろうか。それとも、キャッチコピー。たった一行が一文以上の力を持つならば、小説と言ってもいいのではないだろうか。小さく説くのが小説なのならば。小説とは、本来そういうものだから。
書かれている起承転結以上の、大きななにかを与えることが出来たなら、たった一行でもいいではないか。
そんなことを思う。
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