第15話 目玉焼き
自分の子供が人殺しになるのが夢だったのと母は大変に嬉しそうな顔で言った。それはぼくの誕生日を祝うよりも嬉しそうな嬉しそうな顔だった。
言われるがままに人を殺してきたぼくだが、そろそろ母を殺そうと決めた。今までは母の言う通り、殺し、その処理は全て母がやってきたのだ。カレー、シチュー、グラタン、目玉焼き、親子丼。
母のももを切って、フォークで刺し、塩をもみこんで柔らかくする。それから焼いて食った。腕も同じようにした。
人間の顔や耳が一番、食べづらい。他の部分はまだ、豚や蛙を食うのに似ているから、困らないが、顔は困る。
はじめて自分で作った目玉焼きは、そんなに美味しくなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます