第47話 猫の独り言2

久しぶりニャ、私は名もない猫ニャ。あれからダンジョンを探索し始めたニャ。はじめは少しモンスターに苦戦はしていたけど倒せないほどじゃなかったニャ。そして、私達はダンジョンにハマっていったニャ。何せ、モンスターを倒せば倒すだけ経験値っていうのが貰えてレベルが上がっていくニャ。レベルが上がる度に身体能力が上がって動き易くなるニャ。私達は、これがすごく楽しいニャ。なので、ダンジョンには1日の半分くらいは潜っていたニャ。そして、沢山のモンスターを倒して回ったニャ。時にはご主人がとても心配していたニャ。けど、私達はダンジョンを探索するのをやめられなかったニャ。


何日かダンジョンで、探索していたけど敵モンスターを皆、一撃で倒せるようになっていて、もうレベルもあんまり上がらなくなってきたので、皆でご主人に直談判に行くことにしたニャ。皆で直談判した結果、私達の要求は見事に通ったニャ。ということで、4班に別れてフロアボスに挑戦することになったニャ。意外と簡単にフロアボスは倒すことが出来たニャ。そこからは、2階層を探索する許可を貰ったニャ。2階層を探索するけど敵モンスターはそんなに強くなった訳じゃないけど、この階層で頑張ってレベルを上げるニャ。欲を言えばもっと下の階層に行きたいけど、ご主人にはまだ止められてるから行くことが出来ないニャ。そうして、私達は毎日ダンジョンに入ってレベルを上げるニャ。そうそう、モンスターを倒した時に、落とすアイテムと魔石と呼ばれる石あるけど、私達じゃ持てないからそのまま放置するしかないニャ。だけど、極たまにスキルの書というものがドロップするニャ。それを使うことにより色々なスキルを手に入れることが可能ニャ。使うのは話し合いで欲しい奴が集まって話し合いをして決めるニャ。それに、時々宝箱も発見するときもあるニャ。中にはポーションとか、その他のアイテムが入って入ることがあるけど、私達には運ぶのは難しいニャ。なので、スキルの書だけその場で使うようにしてるニャ。そうやって探索をしていると、急に何匹かの猫が光始めたニャ。光は直ぐに消えてなくなったけど、光が収まった奴を見てみると猫は尻尾が2本になっていて、犬達も何か逞しくなっているニャ。その後、何度か戦闘を繰り返していると全員が進化?を果たしたニャ。この事をご主人に報告するととても驚いていたニャ。そして、私達が幻覚魔法を使えることを知ると、家の外に出るときは魔法で尻尾を1本に見せるようにいわれるニャン。私達は、別にそのまま外に出ても問題ないと思っていたけど、ご主人の話を聞くとビックリしたニャ。なんでも猫の尻尾が2本になると猫又って言う妖怪になるらしいニャ。確かにステータスの種族の所には猫又ってあったけど、私達は前と何にも変わらないニャ。猫又は、色々な説があるらしいけど、猫が沢山の年齢を重ねることによりようやくなることが出きるものらしいニャ。それで、世の中には猫又はいないらしいニャ。そんな中私達がホイホイと出ていって他の人に私達の尻尾が2本あるって分かったら世間が大騒ぎして私達を捕まえに来るかもしれないニャ。そして、もし捕まったら色々な実験をされるかもしれないから隠し通すようにご主人に言われたニャ。実験ってのが分からなったけど、何か背筋が寒くなったので聞かないでおくニャ。


そして、私達は2階層のフロアボスを倒して3階層に行くことをご主人が許してくれたニャ。でも、それだけじゃなかったニャ。ご主人は、私達が強くなってきたから3階層の敵に慣れたら次の階層も行っていいって言ってくれたニャ。それで、今の実力なら、6階層までは自分達だけで行けると思うから行ってもいいって言ってくれたニャ。但し、怪我には注意するように注意されたニャ。もし、私達の中の治癒魔法で治らなかったら直ぐにご主人に言うようにも言われてるニャ。ご主人は、本当に優しいニャ。そんなわけで私達は探索を楽しもうと思った矢先にご主人から待ったがかかったニャ。私達は何かご主人の気にさわる事をしたのかと思っていたが、ご主人は休めと言うニャ。理由を聞くと、人間は週休2日制といって5日働いたら2日休むのが普通らしいニャ。なので、私達にもきちんと休むように言われたニャ。休まずにずっと動いていると疲れが貯まって逆に怪我とかして非効率になるらしいニャ。なので、ご主人から言われたとおり私達は休むとするニャ。ただ、やることがないニャ。


今日は、休みの日の初日ニャ。休みと言われても何もすることがないので皆で話し合いをしてご主人には内緒で行こうという話になったニャ。ただ、ダンジョンに行くにはご主人の部屋を通らないと行けないニャ。でも、ご主人は、部屋でゴロゴロしているのでダンジョンに行くことが出来ないニャ。隙を見て行こうとするけど見つかって休めって怒られたニャ。仕方ないので私達も自分達の住みかでゴロゴロすることにしたニャ。私達の住みかはとても広いので動き回っても他の奴に迷惑をかけることはまずないニャ。それで、1日目は何とか終わったけどもう1日あるニャ。と、言ってもダンジョンには行けないので、今日は外に散歩をしに行くニャ。外に行くにはまず幻覚魔法で尻尾を1本にするニャ。これで、準備は万端で外に出掛けると外は雲ひとつない青空だったニャ。そういえば、久しぶりに外に出た気がするニャ。とても気持ちいいニャ。私はそんな気持ちいいと思いながら散歩をしていると野良の猫や犬に絡まれたニャ。勿論返り討ちにしてやったニャ。ダンジョンでレベルを上げた私にレベルを上げてないただの野良の猫や犬に負けるはずないニャ。勝負に勝ったあと話を聞くとどうやら私達の縄張りだったけど私達が居なくなったので空白の地帯だったみたいニャ。そこを、コイツらが新たな縄張りにしたようニャ。それはそれで納得ニャ。そして、前の私達と同じくコイツらもどうやら腹を空かせているようニャ。こんなのを見てると昔の自分と被って仕方ないニャ。とりあえずはご主人に相談してみることにするニャ。家に戻りご主人を発見すると散歩に出かけた時の事を話すと幾つかの条件を出されたけど、そんなにハードルは高くないニャ。私は、もう一度外に出るとさっきの奴らの所に向かうニャ。溜まり場には直ぐに着くことが出来たけど、そこには新たに狸と狐そして蛇も何故か居たニャ。まぁ、とりあえずは話をしてみると食べ物の心配をしなくてもいいんなら何処へでも行くというので連れていくことにするニャ。


ご主人の所に連れて帰るとご主人も狸や狐、蛇が居ることにはビックリしていたけど無事に皆をテイムすることが出来たみたいニャ。あとは、私達が教えていくニャ。ご主人にも頼まれているので頑張って教えるようにするニャ。まずは、住みかの説明ニャ。基本は従魔の家があるこらそこで暮らすことになるニャ。この中はとても広いので場所は充分にあるニャ。とりあえず新人に今日は心得だけ教えておくニャ。一番大事なことはご主人に心配をかけないことニャ。ご主人は、私達が怪我を負って死んでしまうことをとても心配しているニャ。だから、まずは死なないことニャ。最悪の場合はご主人のところまで行けば何とかしてくれるニャ。でも、それじゃあダメなのニャ。ご主人は私達に食べ物も住みかも自立していく方法も教えてくれたニャ。そんなご主人を心配させないことが私達の勤めニャ。少し熱く語ったけど新人にはあまり届いてなさそうニャ。まぁ、今からご主人が用意してくれた食事をすれば少しは考えが変わるはずニャ。なにせご主人が用意してくれた肉はとてつもなく美味しいからニャ。

とりあえず明日は、ご主人達がやってくれたように私達が新人が使えるようになるまでレベル上げに付き合うことにするニャ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る