第7話 グラムの考え

夕食が終わり俺は自室に行くが、グラムが


『ご主人、ダンジョンにいきたいの。』


「今からか?」


『そうなの。』


「わかった。じゃあ、行こうか!」


『わーいなの。』


俺は、ダンジョンに降りる。


「それで、グラム。どこに行きたいんだ?」


『2階層のボスをたおしにいきたいの。』


「じゃあ、2階層に転移するか。」


俺は2階層に転移して、ボス部屋を目指す。以前にボス部屋まで行っているので最短ルートを通って2階層のボス部屋まで進む。


「ボス部屋まで来たけどどうするんだ?」


『ボスをたおしにいくの。』


「1人でやるのか?」


『ちょっとためしたいことがあるの。』


「わかった。危なくなったら言えよ。」


『りょうかいなの!』


俺は、扉を開け中に入る。中にはゴブリン3匹とボブゴブリン1匹がいた。俺は、グラムが何をしたいのかよくわからないため後ろに下がりグラムの様子をみていると


『よーし。やってみるの。』


何かグラムが張り切っている。


『アクアカッター!』


すると、水が半月のようになりゴブリンの首をとばす。俺は、目が飛び出しそうな程ビックリしている。


『やったー!!できたの!!』


嬉しそうにポヨンポヨン跳ねている。


「なぁ、グラムどうやっ「グギャーーー」」


俺がグラムに聞こうと思うとボブゴブリンが吠えてこちらに走ってきている。


「とりあえずグラム、あいつ倒しちゃって!!」


『わかったの!!アクアカッター!!』


一撃ではまだ倒せないが何度か放つとボブゴブリンは血だらけになり倒れて消えていった。


『わーいなの!!!』


「えーと、グラムさん説明してもらって良いでしょうか?」


『えーとね。今日、ご主人をまってるときに本よんでまってたの。その本に風で木をたおしてたのを見て水魔法でやってみたかったの。』


「なるほどね。ということは魔法を使うには創造力が必要ということか。グラム、これからも漫画本いっぱい読めよ?」


『???わかったの。』


グラムは良くわかっていないが漫画を読むことでグラムの創造力が広がることで魔法の威力も大きくなるはずである。


じゃあ、俺もやってみるか。まず、雷を弓矢の様にしてみる。すると、雷の矢が出来上がり壁に向けて放つ事が出来た。また、槍のようにすることもできた。やはり魔法には創造力が必要であるようだ。


『ご主人、グラムもやってみるの!!』


すると、グラムも同じようなことが出来るようになっていた。今日は、ダンジョン攻略をせずに魔法の試し打ちをして終わった。


次の日も仕事だったので昨日と同じようにグラムには車で本を読んでいてもらった。


仕事場では職員も患者さんもダンジョンの件で盛り上がっていた。俺は、すでに知っているので話を合わせる程度にしている。


今日も無事に仕事が終わる。明日は休みなためダンジョンに行こうと考えるが明日と言わずに折角魔法のテントを手に入れたので今日から行けば良いじゃん。と思い、買い物に行こうと思う。


まずは、職場近くにある大型ショッピングモールに行く。最初に買うものはマットレスと布団類である。やはりダンジョンの中でも睡眠は大切である。そのため、まず、敷布団を買いその上に低反発マットを敷くため購入。掛け布団と毛布を購入し一旦車に戻る。次に、包丁やまな板、食器類、ヤカンやフライパン、鍋等を購入し、ミキサーやフードプロセッサー等も購入する。この辺りは特にこだわりはないので店員が進めてくれたものを購入する。そして、また、車に荷物を運び、食品売場に行き、カセットコンロと予備のボンベを買い物かごに入れ、インスタントラーメンやパスタ、パスタのソース、インスタントカレー、あと野菜や肉、調味料を大量買いする。そして、車に戻り家に帰る。


車で家につくと辺りを見渡して、人が居ないことを確認して俺は今日買った品物を全部アイテムボックスの中に入れる。そして、俺は、家に帰りまずは、風呂にはいる。その後、家族で夕飯を食べている時に俺が話をする。


「親父、母さん、俺、明日が仕事休みだから今日からダンジョンに行ってくる。帰るのは明日の夕方になると思う。」


「大丈夫なの?」


「大丈夫だよ。無理しないしそれに、俺にはグラムが付いてるしね。」


「そうなの。無理しないできちんと帰ってくるのよ。グラムちゃんお願いね。」


『まかせるの!!』


親には聞こえないがグラムはそういい体を震わせている。すると、親父が


「気を付けていけよ。あと、無理だけはするなよ。」


「わかってるよ。」


「ならいい。」


親父は、言葉数はあまり多くないが心配しているのはわかるので少し嬉しい気になる。食事が終わると俺は、食べたものを片付け


「じゃあ、行ってくる。」


「ああ、気をつけてな。」


「怪我するんじゃないよ。」


俺は、部屋に戻り服を着替えダンジョンに入る。

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