第19話 姉妹の過去

この話は、山埜やまの姉妹が、最初にミニ四駆に夢中になって居た頃の話し。


「お姉ちゃん、今日こそは、あたしが、勝つよ」


「ふっ、今日も、返り討ちにしてあげるよ」


闘志をむき出しで、火花を散らしているのは、

普段は、仲の良い姉妹だが、有る場所では、ライバルとなるのであった。


その場所とは。


とある家電量販店のミニ四駆コーナーに姉妹は、居た。


二人は、コースのスタート位置に居た、

構図は、第一レーン側に道流。

第三レーン側に三葉と言う構図だ。


三葉が、スマホを取り出して、シグナルアプリを起動し、

姉妹は、レッドシグナルからグリーンシグナルに変わり、

2台は、姉妹の手から離れて、勢い良く、走り出した赤と青の2台のマシン。


「い~け~今度こそ、お姉ちゃんのマシンに勝つんだ」


「良々、安定しているな、道流、悪いけど、今回も勝たせて貰うよ」


二人は、走り出した、ミニ四駆を黙って見守っていると。


「あっ、あたしのブルーのマシンが」


「良し、ふふふ、まだまだ、だね、道流」


なんと、スタートから、2周目で、道流のブルーのマシンが痛恨のコースアウト


「何で?コースアウトするのよ、お姉ちゃん、

コースに何か細工したでしょう!」


「するわけ無いでしょ、清き正しいミニ四レーサーの一人よ、

あたしは、あんたのマシンがコースアウトしたのは、

単純にマシンのメンテ不足よ、その証拠に、たった2周しただけで、

ローラーが、外れた他にタイヤも外れたのが、何よりの証拠だよ」


「ぐぬぬ・・・」


姉である三葉からの指摘に、反論出来ない道流だった。

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