終着駅にて…

HIROKI526

終着駅にて…

……

……終点です……

……終点ですよ……


菜々「……はっ!……」

菜々「やば!寝ちゃった……」


バス運転手「………」


菜々「…え?…ここ…どこ…?」


バス運転手「………」


明日から夏休み

今日は所属してるテニスサークルで飲み会だった

少し飲み過ぎてしまったか…

気分が良くない…

最終バスで慌ててバスに乗り、乗るバスを間違えてしまったばかりか、あろう事に寝落ちしてしまい、どこかもわからぬ場所に着いてしまった…


菜々「…すみません…ここって…」


バス運転手「………」


菜々はバスを下ろされる…

時刻は0時を回っていた…

なにもない…

バス停名は〇〇山麓…

聞いた事もないところだった…


菜々「…え…どうしよう…そうだ!電話!…え…うそ…」


スマホは圏外だった…

付近にはなにもない…

建物も…

街灯すらも…

真暗だった…


菜々「…どうしよう…やだ…暗い…こわい…」


菜々は少しあたりを見渡してみるも、

やはり何もない…

ただ真暗な山中に放り出された…


菜々「…ここ…どこ…? 家の近くじゃないの…? バスが来たほうに向かえばいいのかな…」


菜々は暗闇の中、バスがやってきた方に向け、少し歩いてみる…

それにしても、本当に街灯ひとつない、真暗だ


ガサガサガサッ


菜々「きゃああっ!!!」


なにか、小動物、野良犬、野良猫だろうか…

突然の物音に悲鳴をあげる…


菜々「なに?もういやあっ!こわいよぉっ…」


堪えていた涙が溢れ出す…

見慣れぬ山中で1人暗闇の中…

菜々は恐怖心でいっぱいになる…


菜々「もういやだよぉ…帰りたいよぉ…」


どれほど歩いただろうか…

時間にしたら、20分程度だっただろうか…

やがて菜々は、山中で初めて街灯のあるところに辿り着いた


菜々「やった!やっと明かりがあるとこ来れたっ!」


菜々「──え─? あれは──」


─菜々が見たものは、真夜中の山中にはとても似つかわしくない… 不自然なものだった─


─それは若い女性だった─

顔こそしっかりと確認できないが、

白い服を着た、若い女性だという事はわかった─


菜々「…女の子?

(…え…? こんな時間に…? こんなところで…? おかしくない…?)


そう感じるのは当然だった…

0時半過ぎ… 真暗な山中… 若い女性1人…

どう考えても不自然だ…


菜々「…… 」

(…でもいっか! もしかしたら、あの子も同じ境遇なのかも!)


菜々「あのっ!すみませんっ!」


白い服の女「……」


菜々「…あのっ…」



  …ザッ… …ザザーッ …フッ…



菜々「…えっ! 明かりが─」



     唯一の街灯が落ちた…

  同時に菜々を急な寒気、悪寒が襲う



白い服の女

「…こんばんわ… たすけてください…」


菜々「…えっ…あのっ…わたしも…」


白い服の女

「…わたし… ここから動けないんです…」


菜々「…動けない?…」


白い服の女

「…わたし… ここに埋められてるんです…」


菜々「…え…?…」


白い服の女

「…前に… 男達に… ここで…」


菜々「…えっ…あの…」


白い服の女

「たすけてください」

「たすけてクダサイ」

「タスケテクダサイタスケテクダサイタスケテクダサイタスケテクダサイタスケテクダサイタスケテクダサイ…」

「たすけてぇ!!!!」


菜々「きゃああああぁーーーーっっ!!!!」


間近で見た女性の顔は…

生きた人間のものではなかった…

両目とも、目玉もなく…

黒い空洞がただぽっかりと開いていた…

皮膚と呼べるものは既になく…

筋繊維が剥き出しになっていた…


菜々は悲鳴をあげ… その場から逃げ出す…

明かりもない…

どっちに行けばいいかもわからない…

どこをどう逃げてきただろうか…

菜々は再び〇〇山麓のバス停に行き着いた…


菜々「…はあっはぁっ…」

菜々「…ぅぁぁっ…」

菜々「…あれはっ…なに?…幽霊…とか…?」

菜々「…もういや!お願いっ!帰りたいよぉ」


◇◇◇◇◇


振り出しに戻った…

時刻は1時近い…

スマホは相変わらず圏外…

バッテリー残もヤバイ… 残り7%…

泣きながらさまよう菜々…


菜々「…うぅっ…ぐすんっ…帰りたいよぉ…」


1時間近く歩いた…

誰もいない… 車も通らない…

絶望していたところ、歩いてきたほうから、

聞き覚えのある物音…

こちらに近づいてくる…


菜々「…え…あの音は…」


ブロロロロッ


菜々「車!車だ!!助けてもらえるかも!!」


ヘッドライトが見えてきた

希望の光だ

菜々は道路真ん中で必死に手を振る


菜々「すみませんっ!停まってくださいっ!」


車は停まってくれた

窓が開き、運転手がこちらを見る


運転手「………」


菜々「…あの…わたし…道に迷っちゃって…」


運転手「………」


菜々「…その…どこか…せめて…もう少し人のいるところ、明るいところまで…乗せてもらえませんか……?」


運転手「……乗りな……」


菜々「!っありがとうございますっ!…お邪魔します…」


ブロロロッ…


菜々を助手席に乗せ車は走り出す


菜々「…すみません、ありがとうございます!助かります!」


運転手「………」


菜々「…あの、〇〇ってとこ、ご存知ですか…? ここからは遠いのでしょうか…?」


運転手「………」


菜々「……あの……」


運転手「……もうすぐだよ……」


菜々「…そうですか!ありがとうございます」


車は沈黙のまま15分ほど走る

現在1時20分…

ずっと暗いところを走り続けている…

住宅はおろか、街灯のひとつも見えてこない…


おかしいー


菜々は思い始めていた…

それに、トイレに行きたいのを我慢していた…

もう我慢もかなり厳しくなってきていた…


菜々「……あの……」


運転手「………」


菜々「……あと、どれくらい、かかりそうですかね……?」


運転手「………」


菜々「…実は……トイレ……行きたくて……」


運転手「………」


菜々「…トイレ…近くに…ありませんかね…?」


運転手「………」


菜々「……あの……」


運転手「…ククッ、トイレに行きたいのを我慢させる…わるくないな」


運転手は菜々のフトモモに手を置く…

刺激するように…

デニムスカートの中までフトモモを撫でまわす…


菜々「ひっ!いやぁっ…!やめてくださいっ…」


運転手「ククッ、もう限界なんだろうなぁ笑

自分からトイレの事言うなんて恥ずかしいだろうしなぁ もじもじしちゃってなぁ笑

漏らすなよぉ〜、漏らしたら、おしおきだからなぁ笑」


フトモモを撫でまわしながら男は言う…


菜々「いやっ…ダメ!…あっ…ダメ…やめて…」


運転手「嫌がる声もかわいいなぁ〜、おじさんもう我慢できないなぁ〜」


男はエスカレート…

下着の上から刺激し始める…


菜々「いやっ…もう…やめてくださいっ…

あっ…ダメっ…もう…漏れちゃ……ぁぁっ………」


菜々は小さく震えながら…

下着からスカート、シートまで湿らせた…


菜々「…ぁぁっ…ぅぅっ…漏れちゃった……」


運転手「あ〜あ、漏れちゃった笑 

漏らしたらおしおきだって言ったよなぁ笑

とりあえず、生ハメさせてもらおうかぁ笑

それが嫌なら、今すぐ降りるかぁ??

さっきいたとこより、さらにずっと山の中入ったがなぁ笑 一番近い、人がいるとこまで車で飛ばしても1時間以上だ笑」


菜々「そんな……ぅぅっ……」


菜々は絶望で泣き出す…

しかし、また山中に放り出されるよりは…

選択の余地はなかった……


◇◇◇◇◇



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