第128話 すぐ終わる奇襲
聖世紀1211年夏 アルバニ王国国境 検問所
「お前らに殺されるほど俺たちドラゴニュートは弱くないよ。」
そういうとラウガが真上にジャンプして五人の兵士全ての剣を躱す。
そして着地と同時にラリアットを順番に周りの兵士に決める。
強烈なラリアットを喰らって五人の兵士がその場に倒れ込む。
ラウガは反対側のクウガを得意げに見る。
反対側にいるクウガも五人の兵士に囲まれていた。
こちらの兵士は全員槍を持っている。
五人の兵士が一斉にクウガの胴めがけて槍で攻撃をしてきたので
クウガは足を広げて姿勢を地面ギリギリまで低くしてそこから両手をついて
竜巻のように体ごと回転させて槍を跳ね上げて五人にカポエラのような体勢で
蹴りを入れた。
五人の兵士は何が起こったかもわからずにその場に倒れた。
手についた土を払いながらクウガもラウガの方を見て得意げに親指を立てる。
国境の砦にいた兵士たちはほぼ1分で鎮圧された。
特別に強い兵士もいなかったので当然と言えば当然の結果だった。
いや、どちらかといえばあまりにも弱すぎた。
実際にドラゴニュートの襲撃にビビった兵士10名が自国側に逃げようとしたが
門の反対側で待ち構えていた黒龍に威圧と軽くビンタをされて全員気絶していた。
砦の中に入って行ったニヘルがつまらなさそうに表に出てきて
みんなに報告する。
「大丈夫だ。中はもう誰も居ないぞ。」
すると黒龍が兵士を引き摺りながら門の中からルマンド側に出てくる。
「こいつらを一箇所にまとめて並べてくれ。」
ミムとメムが鼻歌を歌いながら楽しそうに気を失った兵士たちを門の前に並べている。
ラウガとクウガも黒龍も自分の倒した兵士たちを運んでくる。
並び終えた兵士たちを見て黒龍がみんなに
「みんなが、なかなかやることはこれでわかった。では結果発表だ。
ラウガ五人・クウガ五人・ミムとメム五人・ニヘル二人・私十人だ。」
ニヘルが悔しそうに独り言を言っている。
「チッ・・・担当した場所が悪かったぜ。」
ミムが嬉しそうに黒龍に言う。
「優勝は黒龍様ですね。」
黒龍がニコニコしながらみんなに
「お前らよくがんばったな。これだけ出来るんならこれから鍛え甲斐があるな。」
黒龍の笑いにドラゴニュートたちの顔が青ざめる。
そんなことはお構いなしに黒龍が続ける。
「さあ、退散する準備ができたら一気に札を剥がすぞ。」
黒龍がパンっと手を叩くとドラゴニュートたちが大きく頷く
続けて黒龍がニヘルに自分の龍の宝物庫から出したマジックバックを渡して
「ニヘル、物盗りに見せるために砦の中の金目の物をこのマジックバックに
全部入れてきてくれ」
ニヘルは黒龍からマジックバックを受け取り
「わかりました。」
と砦の中に素早く走って行った。
「ニヘルが帰ってきたらこいつらの札を剥がしてルマンドに戻るぞ」
▪️あとがき
コロナ重症化してました。
簡単にいうと転生しかけてました。
体調見ながらぼちぼち書いていきます。
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