第10話 テーマパークのカウントダウン
冬、学校から帰ると、母が抱きついてきた。とても嬉しそうだった。
「やっと、やっとね。カウントダウンチケットが当たったの。友だちに話したら、いいねって羨ましいって。3年もかかった」
年末、兄は友人の家に泊まることになった。
テーマパークは、寒かった。ブルブル震えた。建物内にいる人たちは、そこから動こうとしない。
母と私は、暗い所を、ただ、ウロウロした。キャラクターショーに近づくこともできい。楽しみにしていたのに全然楽しくなかった。
始発の電車で祖父母の家に行った。
祖母が、お風呂を沸かしてくれた。母が先に入り、次に私が入った。温かく気持ちが良かった。
「ちょっと眠ったら」
祖母が、布団を敷いてくれた。私はすぐに眠った。
「あいつらは、何をしていたんだ」
祖父の大声で、目が覚めた。
祖父母と、新年の挨拶を交わし、おせち料理を頂いた。
その後、祖父は2階に上がりひとりでテレビを見ていた。時々、大きな声で笑っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます