第177話 国際会議
目の前には高貴な身分の方々が首を揃えてこちらを見ていた。
オリビア王女に連れてこられたのは、まさかの国際会議が開かれている会議室だった。
彼らはラウンジ型のテーブルに座っている。この会議に参加しているメンバーを見て、俺は名前を思い出す。
ステシア王国からはキングス四世とオリビア王女。
ユグドラ帝国からはカーシス皇帝とルイズ皇女。
グランツ王国からはギルバード王とヴィヴィアン王女。
サイラス王国からはエレオノーラ様と護衛のノックス。
壁際にいる護衛の中にはドワイトさんやグレイン皇子、他にも数名の騎士が控えている。
エグゼビアさんから教えてもらっていた各国の重要人物が一致するので助かる。そんなことを考えていると……。
「ルミナス男爵、自己紹介を」
オリビア王女にそう促された。
「お初目にかかります。ステシア王国に籍を置いております、クラウス・デ・ルミナスと申します」
右手で拳を作り胸に手を当て御辞儀をする。偉い人物を前に緊張しているのだが……。
「良い。面を上げよ」
キングス四世の命令で顔を上げることが許された。
目が合うと、キングス四世は優しい目で俺を見ると口を開いた。
「この度は急に呼び出してしまいすまんな」
「いえ、問題ありません」
俺はそう返事をした。
「本来であれば、この会議には四国を代表する人間と補佐、護衛の騎士しか入れないのだが、今回は他国の参加者の要望もありお前にきてもらったのだ」
なぜ俺が呼ばれたのか理由について説明をしてくれる。
「高貴な方々と同席させていただける栄誉に心が震えております」
ちゃんと礼儀作法通りにできているのだろうか? そんな不安で心臓がばくばくと音を立てている。
何せ、ここにいる人たちの機嫌を損ねれば、一族郎党皆殺しにあっても不思議ではない。
「クラウスよ、そこまで固くなる必要はない。余と貴様の仲であろう?」
カーシス皇帝は笑みを浮かべ気さくに話し掛けてきた。
先日、街道沿いでモンスターに襲われているところを助けたからか、カーシス皇帝もルイズ皇女も俺に親しみを覚えてくれているらしい。俺が彼女に視線を送ると、焦って目を逸らされてしまった。
「余たちは貴様に聞きたいことがあるのだ。答えてくれはせんか?」
そんなことに若干ショックを受けていると、カーシス皇帝は俺に質問をしてくる。
「はっ、何なりとお聞きください」
どんな質問が来るのかドキドキしながら返事をすると、とある女性が割り込んできた。
「そんなに急かさないでもらえるかしら? まずは、わたくしたちも彼に自己紹介をしたいのだけど?」
彼女の名前はエレオノーラ。サイラス王国の代表のエルフの姫君だったか?
「それもそうだな、皆は彼のことを知っているだろうが、彼にとって初めての顔ぶれだ。自己紹介をしていってくれ」
キングス四世に言葉により、自己紹介が始まる。
「お初目にかかるわね。私はサイラス王国代表のエレオノーラ。そしてこっちはノックスよ」
エレオノーラ様は胸元に手を当て挨拶をし、横にいるノックスさんは頭をさげた。
「私はグランツ王国のギルバード、こっちは娘のヴィヴィアンだ」
「ルミナス男爵におきましては御機嫌麗しゅう存じ上げます」
人の良さそうな顔をしているギルバード王と、こちらを値踏みするような視線を送るヴィヴィアン王女。視線が鋭くて緊張してしまう。
「余とルイズとは顔見知りなので挨拶は省かせてもらうとしよう」
カーシス皇帝がそう言うとルイズ皇女もぺこりと頭を下げた。
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