怪談を数多く見聞きしていると、稀にエロい霊の話が出てくる。

実は私もそういう霊に遭遇したことがある。

普通に寝ていると身体が動かなくなった。

所謂金縛りである。

一時期は頻繁に金縛りにあっていたものだから、恐怖を感じることもないのだが、この時に限ってはいつもと少し様子が違っていた。

身体が動かなくなってすぐに激しい息遣いが耳元で聞こえてきたのである。

そして身体を触られる感触。

その触り方がまたなんというか、エロいのである。

そうして身体のあちこちを撫で回され、大事な所に手が伸びてきた時に「間違った」と聞こえた。

それと同時に金縛りもとけ、身体が解放された。

「間違った」って事は、目的の人物がいたのか、それとももしかして女性を狙ってきたのに私が男性だったからだったのか、それはもうわからない。

ただ、中途半端に弄ばれたことに対しては憤りを感じる。

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