手帳

健さん

第1話

俺は今年で35歳になる一応上場企業といえる会社でしかも役職は、課長で日々頑張っている。女房は、この会社で知り合って結婚して、現在3歳の娘がいる。はっきり言って毎日幸せな日々を、送っている。一戸建てのマイホームも、3年前に購入。上場企業、役職は課長ということで、住宅ローンは、すんなり通った。車?現在、新車のトヨタのプリウスを、乗っているが、タダ。タダ?ある時、インターネットのトヨタのページで、アンケートやっていて、抽選で、1名で、プリウスが、貰えるということで、応募して、ものの見事当選したのであ~る。また、趣味といか、これが、趣味というかわからないが、ロト6を、毎週2回楽しみにやるのが、趣味なのだが、先日ナント、3等当選したのである。第17××回 当選番号は、04・27・29・31・33・40。ボーナス35。そして俺の選択数字は、”04・18・27・31・33・40”。ボーナス36。なんと、6個のうち5個当選。当選金は、この回の当選者は、150人で、低かったので、55万円だ。しかも5口の1000円の、軍資金。よって、549000円の儲けだ。クソ!ボーナスが35だったら、2等で、この時の当選金は、”28,522,800円”だったのになあ。まあでも、次頑張ろう!しかし、こんなにラッキーな事続いちゃって怖いのおう。また、いつだったか、工事現場で歩いていると、すれ違いざまに、”マリリンモンロー”みたいな(古いな。)美女がいて、立ち止まり振り返ると、数メートル先に、頭上から鉄筋が、落ちてきた。あのまま歩いてたら、恐らく当たっていて、今頃、ここには、いないだろうな。モンロー嬢さまさまだ。そして、今日は日曜日。久しぶりに整理整頓するか。一応、俺は課長だから、家に俺専用の書斎がある。引き出しの中とか、整理してると、おや?懐かしいな。俺が、20代の時に使ってた、小さい手帳が出てきた。中を見ていると、スケジュールとかびっしり汚い字で、書いてある。ページをめくっていくと、電話帳が出てきた。当時の付き合っていた”連中”の名が、出てきた。はっきし言って、こいつら、全員悪友。警察の厄介も多々あった。井上、佐藤、及川、遠藤。今思えば、こいつらと、つるんでいた時代は、ほんと、いい事なかったもんな。久しぶりに電話しようと、思ったが、辞めた。こいつらと、付き合うのを、やめてから、運が、変わってよくなったのだ。だから、あえて、付き合うのやめたんだものな。その手帳を、引き出しの中に入れて、とりあえず、家族3人で、シチィーモールに行った。日曜日だから、やはり混んでるな。食事をして、しばらく歩いていると、向こうから、知ってる顔が。悪友の及川だ。「よ~、久しぶり!」と、及川。「10何年ぶりだな。今仕事何やってるんだ?」すると、及川は、頭を掻きながら、「実は、プータローだよ。なんだ、家族でショッピングか。いいな。」と、女房の顔を見ながら、言った。「って、いうか、そんな大きいバック持ってこれから、旅行でもいくのか?」「あっそうだ、ちょっと、頼まれてくれないか?」「え?何。」「これから、”兄貴”のところに、このバック持って行こうかと、思ったんだけど、ちょっと、”耶馬用”思い出しちゃって、10分くらいで、戻ってくるから、これ持っててくれないか?」「いいけど、、お前兄貴なんていたっけ?」「ヤクザの兄貴だよ!」そして、俺にバックを預けて、行ってしまった。女房と、子供は、車のキーを渡して、先に車の中で、待っていてもらい、俺は、バカズラさげて、その大きいバックを、持って、ヤツが、来るのを、待っていた。(ヤクザの兄貴だなんて、あいつ、ヤクザに、なったのか?あいつ来たら、今後も付き合うのやめて、さっさと、ずらかろう。)しかし、なんで、よりによって”悪友4兄弟”の一人に会うんだ?10年以上も、会わなかったのに、、、。ひょっとして、”あの手帳”が、引き合わしたとでもいうのか?すると、俺の前に警官が。「はあ~何か?」「あっ、ちょっと、すいません。職質です。そのバック、”変なもの”入ってないでしょうね?」「あっ、これですか?友達のです。ちょっと、用事があるから、このバック持っていてくれと、頼まれまして、今ヤツが、来るのを、待っているのですよ。」「実を言うと、名前は、匿名で、”タレコミ”が、ありまして。とりあえず、中を見せてください。」「タレコミ?意味が、わからないのですが。とにかく俺のじゃないから、ヤツが、来てから、調べてください。」「とにかく、調べますから。」警官は、食い下がらない。「大丈夫です。友達が、来たら、事情を、きちんと、話しますから。」と、無理やり、ヤツのバックを、調べ始めた。すると、ビニール袋のなかに入った”小麦粉”?が、たくさんでてきた。「これ、ひょっとして、大麻?麻薬ではないのか?」「だから、友達のだって。」ヤツは、いくら経っても来ないし、そのうち、鑑識らしい人たちと、なにやら、刑事が、数人が、やってきた。鑑識の一人が、言った。「今から調べますが、この綿棒に薬品を付けます。それを、この白い粉につけて、青に変わったら、覚せい剤ですから。」ひょっとして、及川にはめられたのか?ヤツは、今だ来ないし。すると、その鑑識は、言った。「青に変わりました。覚せい剤です。」「え~!だから、俺のじゃないんだって!!」俺は、刑事に手錠はめられて、逮捕されてしまった。そして、この件が、ばれて、会社は、解雇となり、嫁さんは、娘を連れて、実家に帰ってしまった。なんで、こうなるの?欽ちゃ~ん!俺は、今留置場の中。何日かして、拘置所送りだろう。留置場で、メシ食べてると、お~!けっこう大きい地震だ。一方、引き出しの中にいれてあるあの忌まわしい”手帳”。地震の弾みで、引き出しが、開き、その手帳は、床に落ちた。

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