Day8 こもれび
森のなか、雨あがりに出現した光のカーテン。
それは、おれが写真を撮るようになったきっかけだった。
目のまえにある、透きとおった、幻想的な一瞬を切りとって残したいと思ったのだ。
中学一年生の夏休みのことだった。
当時は携帯電話のカメラしか持ってなかったから画像も粗かったし思ったのとはぜんぜん違ったけれど、それでもその一枚は間違いなくおれの原点になった。
雨と太陽。
おれにとって、それは最初のテーマであり、のちに親友から引き継ぐことになったテーマでもあり、なんだかんだで生涯のテーマにまでなってしまった。
森のなか、ファインダーをのぞく。
光のカーテン。雨あがりの、つかのまの景色を切りとっていく。
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