第9話 お前…だったのか!

失踪事件の翌年4月。椋木先生のクラスの生徒は進級し3年生になった。

一部の生徒はまだ、椋木先生の行方を心配しているが大半は「もう生きてないでしょ」と思っているらしく話題にすらしなくなっていた。


そんな矢先、学校の職員室にとある人物が訪れ、開口一番

「椋木を死亡扱いにしてくれて助かったよ。先生方ありがとう。警察も椋木の捜索を打ち切ってくれたからね。これで少しは発見されにくくなったな。本当にありがとう!」

と2年(事件当時は1年)の男子生徒・山野辺が吐き捨てるように言った。


山野辺はその後、駆けつけた警察により逮捕されたが椋木先生の安否に関しては「あの日、椋木を誘拐しただけで、その後のことは上の人に任せているから、椋木が生きてるか分からない。」と答え、上(いわゆる黒幕)からの指示で行ったと供述。


上の者の詳しいことについて逮捕された山野辺曰く「椋木がどこに居るかを警察とかにバラしたら殺す!と脅されている。だから詳細は言えない。」と答えている。

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