第2話 捜査

県警に椋木先生の捜索願を依頼後、教職員・生徒の聞き取り調査が行われ、校内にある椋木先生の私物の調査も行われた。


「現時点では、何とも言えませんね。ただ、行方不明になってから数日経過しても反応がないのは怪しいですね。」

警察の方も聞き取りと私物調査だけでは何とも言えないらしく、この日は私物を警察の方に渡し、詳しく調べてもらっている。


しかし、椋木先生は学年主任や生徒指導も務める程の厳格な先生なので、無断で数日も休む人では無い。他の学年の生徒からも慕われる先生なので、校内では「何らかの事件・事故に巻き込まれたのでは?」といった憶測が飛び交い、不安な空気が終始漂っている。


「とにかく、椋木先生の無事を祈りましょう。ちょっと気持ちが落ち着かないかもしれないですが、授業やりますよ。」

2Aの生徒も、1日の時点では生徒指導とかでお疲れだったんだろ的な反応だったが、何日も音沙汰が無かったことを受けて、流石に生徒全員、動揺を隠せない様子だった。


一方で県警も椋木先生の捜査は進めているものの、手がかりに乏しく、どこかに連れ去られたのか何らかの事故に遭ったのか掴めておらず、警察も学校も保護者にうまく説明出来ていない状態で保護者側からは「不十分だ!」と批判を受けている。

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