第4話 朝の一杯

 良い香りで目覚めた。


 テーブルにはお気に入りのカップに注がれた珈琲が一杯。


「そうだ、新聞を取りに」

「あらあなた。新聞ならそこに」

「そうか」


 玄関に向かう足を止めベランダへ。


「今日はいい天気だ」


 窓を開け躊躇無く二階のベランダから飛び降りた。


 見上げると部屋から知らぬ女が此方こちらを見ていた。



 了

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