くそぅ羨ましい!!

「ドミナさんがいらっしゃる時間はいつもお昼ごろ・・・・・・もう少ししたらですね、お座りになって待っていたらいかがですか?」


真っ赤になってるあたしをスルーして話を進めてくれるレッサさんにあたしは恐れおののく。


美人で性格いいとかもう文句のつけようがないじゃん!モテモテなんじゃなかろうか?くそぅ羨ましい!!あたしなんか脳筋からしか言い寄られた事が無いのに!


「そうさせてもらおうかな?来なかったらそのままか帰るべさ」


そう言ってさっき座った所に戻ってのんびり待つことにした。


「レン、何で情報屋を探すの?」


プレシアが不思議そうに聞いて来たんで答えておく。


「情報が欲しいんだよ、あんたの家も含め3王族の客観的な情報が」


プレシアの話では二歩も三歩も出遅れてるらしいのでそれを補う為に情報は欲しい、情報って国を纏め方針を示す為にも必要な事だと思うけどこの国では違うのかな?


「プレシア?情報集めって国でもやってるよね?」


あたしの言葉に視線をそらしながら頷く。


「ええやってますよ・・・・・どのような魔物が出るかとか、戦闘力をあげるためにはどうすればいいかとか・・・・・・」


・・・・・・脳筋過ぎる・・・・魔物に関しては被害が出るから集めるのが普通だろうけど、この国だと違う意味であつめてそうな気がするよ『強い魔物』はどこにいるかとか・・・・・俗にいう『強い奴に会いに行く』って奴じゃなかろうか?


「プレシアの家・・・もういいや、あたし達は他の二家にずいぶん後れを取ってる、これはわかるよね?」


「はい」


「その遅れを少しでもちぢめる為に情報を集めて、集めた情報を利用するんだよ」


「なるほど」


「貴女みたいな考えをする人はこの国には珍しいわね、この国は目先の事しか考えてない人が多いからね」


プレシアと話をした居たら、突然後ろから話をに加わった声に振り替えるとテレスと話をしていた美人犬耳お姉さんが立っていた。


「レッサが教えてくれたのよ私を待ってるって、で!こっちに来たら面白い話をしていたんで聞かせてもらってたの」


ニコニコしながら言ってきたので立ち上がり挨拶をする。


「初めまして・・・・じゃないねあたしはレン、Aランカーだよ」


「私はドミナ・ドノス、ランクはCランカー、後情報屋もやってるわ」


握手をしながら自己紹介をすると意外な情報に少し驚く。


「ドミナさんてCランカーなんだ?」


「そうよ?おかしいかしら?」


「うん、だってアンタ強いだろう?何でCランカーなのさ?」


身のこなしとか、さっき握手をした時手の平が堅かった、剣を持って戦う人の手だ。


「すごいわ、会話と握手でそこまで判るのね」


あたしが感じた事を話せば面白いものを見つけたような眼であたしを見てきた。


「ギルドに入ったのはギルドカードは欲しかったからなのよ、最低限の依頼を受けて、後は情報屋の方に力を注いでいるのよ」


ああ!なるほど!!それを聞いて納得した。


そう言えばあたしも身分証明的な感じでカードを作ってもらったのに何でAランカーになってるのかな?うん考えたら負けだ!誰に負けるのか知らないけどね!!


「それで?どんな情報が欲しいのかしら?」


ニコリと微笑む彼女を見て考えた結果、彼女が固まる事になる。


「ドミナさん二週間あたしに雇われない?」


「は?なに言ってんの?」


面白い事を言いだしたぞコイツって感じであたしを見はじめるドミナさん。


「欲しい情報があるのと調べてほしい情報があるんだ、報酬は金貨20枚」


あたしの言葉にしばらく考えた後ニヤリとして頷く。


「破格の条件じゃないか、受けよう」


「ならギルドを通そう、その方が安心できるでしょう?」


「アンタ面白いねぇ」


ねえそれは誉め言葉だよね?そうだよね?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る